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【執行部リレーコラム】関西大学におけるSDGsの推進

2019.10.29

副学長 奥 和義

 2018年12月から関西大学では「SDGs推進プロジェクト」が設置され、SDGsの推進活動に積極的に取り組むことになった。その実務をになっているのが推進ワーキンググループであり、私はその座長として、ここ半年あまり、さまざまな取り組みを行ってきた。

 SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)は、2015年に第70回国連総会において採択された「持続可能な開発のためのアジェンダ2030」という行動計画に含まれている17の目標に当たる。目標は、「貧困の克服」、「飢餓」、「保健」、「教育」、「ジェンダー」、「水と衛生」、「エネルギー」、「経済成長と雇用」、「インフラ、産業化、イノベーション」、「不平等」、「持続可能な都市」、「持続可能な生産と消費」、「気候変動」、「海洋資源」、「陸上資源」、「平和」、「実現手段」などに焦点をあてている。これを2030年までに達成しようというのである。

 さて、SDGsの17の目標については、いろいろな所で言い尽くされてきている感があるが、アジェンダ2030の前文まで言及し、説明している文章は、あまりお目にかからない。前文では、その前半で2つの高い理念が書かれ、後半で5つの柱(5つのP)が説明されている。「協働的なパートナーシップの下で行動する(acting in collaborative partnership)」こと、それによって、「誰一人取り残さない(No one will be left behind)」社会を創り出していくということ、そして、5つの柱(人間、地球、豊かさ、平和、パートナーシップ:People、Planet、Prosperity、Peace、Partnership)の重要性が指摘されている。

 このような2つの高い理念を実現しようすれば、何よりもまず、個々人がよき市民として自ら考え行動することが基礎となるであろう。関西大学では、創立130周年を記念して策定された「Kandai Vision 150」のなかで、教育目標の最初に、「考動力」と「革新力」をもった人材を育成することを明示している。まさに、関西大学でSDGsを推進することは、あらゆる意味で時宜にかなっている。


sdgs17のゴールロゴ(japanese)
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