留学といえば文系のイメージが強いと思いますが、私は理系学生にこそ留学に挑戦してほしいと思います。理系職に就くと論文を英語で読み書きすることが求められ、海外の研究者とディスカッションする機会も多いため、学部生のうちから英語で専門分野を学ぶことは必ず将来役に立つと思います。英語力に自信がなくても現地での授業は少しの専門用語を理解すれば、あとは数字や化学式を見れば答えは出るので、あまり心配ありません。理系で長期留学すると卒業時期が延びてしまいますが、日本では得られないことをたくさん得ることができ、マイナスではなくむしろ大きなプラスがあると思うので、ぜひ積極的に長期留学を目指してほしいです。

私が認定留学先の中でウィニペグ大学を選んだ理由は、帰国前に職場体験ができるプログラムがあったからです。私は３週間現地の眼鏡屋さんで店舗のフロア担当として働きました。お客様は私を留学生だという目では見ておらず、商品の詳しい説明を求められたり、専門用語が聞き取れなかったりと、最初はコミュニケーション面での苦労はありましたが、同僚とお客様の話を聞いて専門用語を勉強したり、会話の中でわからなかった単語はすぐに同僚に質問したりして知識を習得し、お客様との会話も少しずつ増えました。帰国して今回の留学を振り返った時、英語力の成長だけでなく、与えられた環境の中でどのようにすれば自分らしく結果を出せるか、ということも学べたと思います。

１日４時間のマンツーマン英語授業があるエンデラン大学での留学生活を振り返ると、最初は言い間違えてしまうことへの恐怖や言いたいことをなかなか英語で伝えられないもどかしさに悩みましたが、先生が「失敗を恐れずに話してみて」と言ってくださったおかげで、積極的に英語を話せるようになりました。授業中うまく表現できなかったことを毎日ノートに書いておき、次の日からその表現を使えるように復習したことで語彙力もアップしました。この留学を通して学んだことは、殻を破って行動する大切さです。留学前は消極的な性格でしたが、フィリピンには気さくでポジティブな方が多く、彼らのおかげで少しは前向きに物事を捉え、何事にも積極的に取り組めるようになったと思います。