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文部科学省私立大学研究ブランディング事業に選定!
			関西大学のすごい研究
			2年連続で申請事業が選定されたのは、全国で7校、関西では関西大学だけ

2016(平成28)年度文部科学省私立大学研究ブランディング事業選定
        「人に届く」関大メディカルポリマーによる未来医療の創出

関西大学の研究のブランド化をめざす

本学では、これまで特に材料化学に立脚したメディカルポリマー研究を推進してきました。この実績を広報戦略「社会とつながる研究」と定義し、本学が開発中の未来医療を革新する材料=関大メディカルポリマー(KUMP)を関西大学のブランドと位置づけました。学長のリーダーシップの下、全学的に本事業を展開し、「世界の人々に届く」日本発の医療器材を開発しています。
今日の日本は、高齢化、医療費高騰などの問題を抱えており、医療機器の開発が重要かつ緊急の課題です。KUMPが実際に商品化されて患者さんや医師の負担軽減に寄与できるよう、また、関西大学が得意とする「ものづくり」がいかに医療に貢献できるかを広く社会に向けて発信し、今まで実現し得なかった未来医療への貢献をめざします。

そもそもメディカルポリマーとは?

ポリマーとは、繊維に使われるポリエステルや綿、ポリ袋の材料となるポリエチレンのような、高分子の化合物の総称です。服やコンビニのポリ袋など、ポリマーからできているものは身の回りにたくさんあり、食料品や私たちの身体そのものも多くがポリマーです。
ポリマーを医療用材料として特別に設計したのが、メディカルポリマーです。医療用材料とは、カテーテル、ばんそうこう、縫合糸、人工血管などの医療機器を構成する素材です。関西大学では、化学的に合成したポリマーや自然由来のポリマー(合成高分子・天然高分子)からなる医療用材料を開発しています。さらに、これらの材料を用いた医療機器の開発にも力を入れています。

本学の研究設備
開発中のメディカルポリマー

総合的医工連携と人材の育成をめざして

本事業では、関西大学と大阪医科大学による医工連携で開発をしています。現場の臨床医(大阪医科大学)からニーズを受けて、材料化学者(本学化学生命工学部)が設計・合成し、機械工学者(本学システム理工学部)がそのデバイス化・システム化を進める体制で取り組んでおり、患者・臨床医・看護師など、現場の「人に届く」医用材料による社会貢献をめざします。
さらに、本事業は若手の育成にも力を入れています。本学の全大学院生の約半数は理工学研究科に在籍しており、優れた学びと高い研究力が学外からも評価されています。2017年度からは、大阪医科大学と連携し医学と工学を学ぶ授業を開講しており、長期的な人材育成をめざしています。
KUMPは理工系の研究の「顔」であり、関西大学のブランドのひとつです。今後もぜひご注目ください。

より詳しい情報は、特設サイトでご覧いただけます

2017(平成29)年度文部科学省私立大学研究ブランディング事業選定
        関大の東アジア文化研究KU-ORCAS ケーユーオルカス

東アジア文化研究とは、日本や中国・韓国などの東アジア地域について、文化の面から研究することです。関西大学の東アジア文化研究では、多くの研究実績を残しているだけでなく、東アジアに関連する貴重な資料を豊富に所蔵しています。その豊富な資料をデジタル化し、世界の研究者に向けて発信することによって、研究者が世界のどこからでもいつでも研究資料を取り出すことができるようになります。

関大を東アジア文化研究の「場」に。

文化交渉学(東西文化交流)

例えばイソップ物語や聖書は中国をはじめ東アジアにどのように伝わったのか─。西洋の文化をどう取り入れたのかを探ることで、当時の東アジアの価値観を浮き彫りにします。

大坂画壇の研究

江戸時代の大阪には、「大坂画壇」という画家たちの社会がありました。さまざまな流派による画家たちの作品の研究を通して、大阪の文化を紐解きます。

古墳や発掘の調査

実は、高松塚古墳の発見(1972年)は、関大の研究プロジェクトによるものです。今も奈良県や長野県(伊那谷)で発掘調査を行っています。

東アジア文化研究を関大の研究ブランディング事業として

本事業「オープン・プラットフォームが開く関大の東アジア文化研究」は、関大の強みである東アジア文化研究の蓄積を基盤に、国際的な規格IIIF(トリプルアイエフ)に基づき、デジタルアーカイブを行います。学術的に価値ある資料群のアーカイブは、研究者はもちろんのこと、多くの一般市民の方にも利用していただけます。また、本事業では、デジタルアーカイブの構築と活用を行う人材育成の役割をも果たし、人文学の特色ある研究教育を実践する場として、「世界的な東アジア文化研究を牽引する関西大学」というイメージを本学のブランドとして定着させる事を目指します。

東アジア文化研究の豊富な資料をオープン・プラットフォームで世界に発信

近年、独自のアーカイブ構築に着手する自治体や企業が増えていますが、本学が国際規格に基づく東アジアコンテンツをオープン・プラットフォームから発信することにより、国境を越えた世界からのアクセスを可能にします。更には海外からの研究者に限らず留学希望者の関心を喚起することに取り組みます。

より詳しい情報は、特設サイトでご覧いただけます

会報『葦』のご紹介