収蔵資料

　関西大学の前身である関西法律学校の初代校長を務めた小倉久が明治17年（1884）、ポルトガルのリスボンで開かれた万国郵便会議に駅逓官として出席した折、フランス・パリのルイ・ヴィトン本社で購入したもの。同社に残る顧客名簿によると、トランクの製造年は明治5年（1872）で、販売したのは明治17年（1884）9月2日。価格は、当時の値段で1800フランであった。自由民権運動の主導者、板垣退助が明治16年（1883）1月9日に購入したものに次ぐ、現存する日本で2番目に古いルイ・ヴィトンのトランクである。
（小倉稲子氏寄贈）