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日本人弁護士として海外の法律事務所で働く(弁護士 鬼丸 今日子)

image.jpeg 関西大学法科大学院を修了した若手弁護士を海外の法律事務所に派遣するという法科大学院のプログラムで、私は現在、法科大学院と提携している弁護士法人あしのは法律事務所(以下「弊所」)から、タイの首都バンコクにあるPRO LEGAL & I.P.CO.,LTD.(以下「PRO LEGAL」)という法律事務所へ出向し、日本人弁護士のJapan Deskとして勤務しています。PRO LEGALからは、タイ人のリーガルスタッフが弊所に交換派遣されています。ビジネスにおいて存在感を高めている東南アジア・バンコクでの企業法務に魅力を感じ、また、このような貴重な機会はないと純粋にわくわくしたので、バンコクで経験を積むことを選択し、手を挙げました。

 ASEAN経済の中心であるバンコクには、世界中の企業が進出しており、海外からの投資が盛んです。PRO LEGALも日系企業のクライアントを多数有しており、私はタイの弁護士と共に、主に外国企業進出時の会社設立や合弁契約締結、進出後の法律問題(各種契約締結・労務問題・知的財産問題)への対応にあたっています。バンコクにはたくさんの日系企業と日本の方がおられるので、日本法に関する法律相談も受けています。私はタイの弁護士ではありませんので、当然のことですが、タイの法令や制度のリサーチ、タイの弁護士とのディスカッションには特に力を入れています。駐在員や、企業をサポートしている銀行の方からは、法的素養を身につけた日本人弁護士としての意見(思考力)やサービスを求められていると感じますし、タイの弁護士からは日本の法制度との比較を問われることも多く、刺激の多い日々を過ごしています。

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 今回の派遣は日タイ両事務所にとって初めてのことなので、派遣の準備も、バンコクでどのような業務を行うかも、自ら主体的に考え動く必要があります。「日本人弁護士だから、自分だからできることは何か。この先、法曹資格とこの経験をどう活かして生きていくか。」と自分に問いながら、今やるべきことを考えて実行するようにしています。大手渉外事務所で経験を積んだトリリンガルの弁護士や、様々な業界で活躍されている方々と仕事をさせていただく中で、次に自分が取り組むべき課題が見えてくることも多いです。慣れない環境で壁にぶつかることもありますが、タイの同僚やバンコクの日本の方々、関西大学の皆様や弊所メンバー等サポートしてくださる方々のおかげで、楽しく充実した毎日を過ごしています。オフの日はタイ国内や、ASEANの他の国で働く日本人弁護士を訪ねながら旅行を楽しんでいます。

 これから司法試験に挑戦される皆様へ、司法試験は簡単な試験ではありませんし、合格は単なる通過点に過ぎず生涯勉強は続きますが、将来皆様がわくわくすることに挑戦する際、司法試験に挑戦したという経験は大きな武器になると思います。私もまだまだ未熟ですが、なりたい自分像を想像し今やるべきことを考え実行に移していくという毎日は、「合格から逆算して今すべきことをする」という司法試験の勉強プロセスと重なるものがあると感じています。多くの合格者を育ててきた教授や受験生活の苦楽を知る先輩の法曹には、遠慮せずに疑問をぶつけてください。勉強の合間には、美しい大学構内を散歩しながら、合格後のご自分の姿を想像してください。ここ関西大学法科大学院で学び経験すること全てが皆様の財産になると思います。

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