KANSAI UNIVERSITY
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研究科紹介

専門職大学院等教育推進プログラム
~映像教材を活用した総合的法実務教育の実施~

実務的な文書の作成・応対を効率よく養成

 文部科学省の平成19年度専門職大学院等教育推進プログラムに、関西大学が申請した「映像教材を活用した総合的法実務教育の実施」が採択されました。これは法科大学院における法実務教育をより体系的に行うため、事件の経過を映像教材化したDVD教材を作成し、それを活用した法実務総合演習を実施するものです。
 法科大学院においては、法実務の実際に通じた質の高い法曹を生み出すための教育が求められています。本プログラムはそのニーズに応え、法的紛争の重要な局面ごとに訴訟手段の選択を問いながら、法的文書作成の実習を行うことを可能にします。
 今回の専門職大学院等教育推進プログラムの募集に対しては、全国の国立・私立大学から48件の申請があり、20件が選ばれました。このうち私立大学単独で採択されたのは、本学を含む5件のみでした。 法律を学ぶための映像教材はこれまでにも作られていますが、その多くは裁判過程の映像を流すのみで、本プロジェクトのように場面に応じた設問や文書作成と結びつけたものではありませんでした。本教材は、紛争当事者の聞き取り場面、争訟過程における対応の選択を問う場面、必要な文書作成を促す場面を設け、法的紛争処理の流れを擬似的に体験しつつ、総合的かつ実践的な法実務能力を身につけることをねらいとしています。

  1. 民事事例の選定においては、本法科大学院がこれまでにリーガル・クリニックで実際に扱った相談事例等を参考に、学習に適した事例を選定し、その事例に基づく事件処理のプロセスをシナリオ化し、映像専門家の協力も得て臨場感にあふれた映像教材を作成します。
  2. DVDに組み込まれたプログラムによって、場面ごとのチャプターを選択できるようにし、学生が、具体的な事件処理の全過程を擬似的に体験しつつ、法実務において必要な法知識とノウハウを実践的、体系的に学ぶことができるようにします。
  3. 上記1.2.の教材作成過程において、弁護士会、裁判所、検察庁といった外部の専門家に委嘱して、シナリオや映像の正確さ、適切さについての監修を受けることにより、より適切な映像教材の作成を目指します。

教育推進プログラムから得られる具体的な成果

  1. 実際の相談事例から教材とする事例を選定することにより、学生は、実際の紛争や訴訟手続に即した法的立論や法的手段の選択を検討することを求められ、実務に即した法的知識の涵養を図ることができます。
  2. 紛争場面ごとに学生に必要な手続を選択させたり、和解か判決かといった、紛争処理の手段の選択により、異なる展開を体験できるようにすることを通じ、学生は、ヴァーチャルに事件処理の進行をフォローしつつ、必要な法律知識の確認や法実務で必要なノウハウを学ぶことができます。
  3. 外部の専門家による監修を受けることによって、教材の内容をより正確かつ実務に即したものとすることができます。

映像教材の概念図(民事訴訟の場合)

取組期間は2007年~2008年度で、民事訴訟と刑事訴訟の両分野を対象としています。

大学院法務研究科
木下 智史 教授

法曹志望のモチベーションを高め
実際に役立つ人材を送り出したい

 法曹養成をする専門職大学院である法科大学院で学ぶ人の中には、法学未修者がいます。法学部ならば4年間かけて法律学全般の勉強をするところを、3年間で司法試験を受けるところまでもっていかないといけません。相当効率よく教える必要があります。しかも、法科大学院は、実務家 を育てる大学院なので、法律学だけの勉強だけではなく、実際に裁判所や法律事務所などで、どういうふうに応対したらよいのかを学ぶ必要があります。従来の勉強のスタイルだと、どうしても時間が足りないというのが教員に共通する悩みです。
 法律の中身の学習と実務的な文書作成や応対のノウハウの獲得を組み合わせて、授業に使える効果的な教材はできないかと、実務家教員の先生方とも話し合って出てきたのが今回の提案です。
 今回作ろうとしているDVDには二つの使い方があります。まず全体を通して見ると、訴訟手続きの全体像がつかめます。また、チャプターごとに停止させ、学生に手続きの選択について検討させたり、場面に応じた文書を作成させたりすることも可能です。
 現在、法科大学院における教育が司法試験合格に直接役立つ勉強にウエートを置くようになり、実務教育の比重を軽くしようという傾向にあります。例えば、答案を作る練習はするけれども、法律相談を体験したり、訴状や答弁書を書くというような授業が減ってきています。
 しかし、幅広い知識を身につけつつ、実務に役立つ優れた人材を送り出すという法科大学院の理念は手放してはいけないと思います。
 教材は、なるべく生の事件を生かし、映像的にも本格的なものにするつもりですので、これを視聴することにより、困っている人を助けたいといった、法曹を目指すモチベーションを高めてもらえれば、さらに大きな意味を持つと考えています。

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