肺高血圧症とは、肺へ血液を送る肺動脈の血圧が高くなり、心臓の右心室に負担がかかり、全身への血液循環機能が低下する疾病です。
新生児では約0.3%(年間出生数約100万人)に発症するとされており、成人の発症数も増加傾向にあり国から難病に指定されています。
肺高血圧症の原因は図1に示すように、①肺動脈の一部閉塞、②心房中隔もしくは心室中隔の欠損(穴)、とされています。①と②とでは治療法が異なるため、肺高血圧の診断と同時に原因の確定が重要です。
現状は心エコーなどのスクリーニング検査の後、精密検査で心臓カテーテルを用いて肺動脈の血圧を測定し、採取した肺動脈の血液酸素飽和度から原因を特定しています。