関西大学

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KU SMART PROJECT

研究紹介

「人にやさしい・患部に届く」診断・治療の非侵襲化・スマート化を実現するメディカルポリマー

超音波エコーを用いた「人にやさしい」肺高血圧症の診断技術の開発 システム理工学部  教授 宇津野秀夫、大阪医科大学 胸部外科学

肺高血圧症とは、肺へ血液を送る肺動脈の血圧が高くなり、心臓の右心室に負担がかかり、全身への血液循環機能が低下する疾病です。
新生児では約0.3%(年間出生数約100万人)に発症するとされており、成人の発症数も増加傾向にあり国から難病に指定されています。
肺高血圧症の原因は図1に示すように、①肺動脈の一部閉塞、②心房中隔もしくは心室中隔の欠損(穴)、とされています。①と②とでは治療法が異なるため、肺高血圧の診断と同時に原因の確定が重要です。
現状は心エコーなどのスクリーニング検査の後、精密検査で心臓カテーテルを用いて肺動脈の血圧を測定し、採取した肺動脈の血液酸素飽和度から原因を特定しています。

図1 肺高血圧とその原因
侵襲を伴わない超音波エコーを使用して、瞬時に肺高血圧症を診断し、その原因を特定
図2 血圧と血流速の波形(解析値) 表1 血圧と血流速の関係式 図3 閉塞度と位相の理論的なり関係 心臓カテーテルを用いた臨床データの判定 超音波エコーを用いた基礎実験
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