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第1回中等部卒業式における学校長からの式辞

平成24年度 第1回 関西大学中等部 卒業式
「式   辞」
 
 校庭の桜の蕾もふくらみ 春の訪れが感じられる今日の良き日、 ここに関西大学中等部 第1回卒業式を挙行できますことは、 誠に喜ばしい限りであります。
晴れの卒業式を挙行するに際し、ご臨席賜りました学校法人関西大学理事長 池内 啓三様をはじめとする ご来賓の方々に、心よりお礼申しあげます。

 また、ご列席いただきました保護者の皆様、 本日は誠におめでとうございます。 
皆様には、学校開校時より「教育後援会」を立ち上げていただき、 ご支援賜りましたことに対し心より御礼申しあげます。有り難うございました。

 さて、中等部第一期生のみなさん、卒業おめでとうございます。
記念すべき第1回卒業式をみなさんとともに迎えることができた感動で、 胸がいっぱいであります。
先ほどみなさん一人ひとりに卒業証書を渡しながら、この三年間思い出していました。

 学校創立から今日までをふりかえり、 「はなむけの言葉」にしたいと思います。
私たちの学校は、関西大学が「21世紀の世界を切り拓く 『考動力』豊かな人材を育てる学校」として開校されましたが、 開校までには多くの人たちの努力があったことを忘れないでください。

 現理事長をはじめ、 大学関係者のみなさんが叡智を絞り、 様々な困難を克服し、 2010年4月開校にこぎ着けたのです。
 
 私たち教職員も、 新しい学校に夢を膨らませ、 中等部の魅力を多くの受験生や保護者のみなさんに知っていただくため、本校の素晴らしさを訴え続けました。
 
 そんな中で、中等部への進学を考えてくださる人たちが少しずつ増え、
最終的に「この学校に夢を託してみよう」と決意し、 本校を受験校として選び、 合格し、入学してくれた生徒たち、 それが、第一期生のみなさんです。

 2010年4月2日 第1回入学式の、 あの感激を私は忘れることができません。
あの日は、「この新しい学校に夢や希望を託し、入学してくれた一期生の思いをしっかり受けとめ、 みんなで力を合わせ日本一素晴らしい学校をつくろう」と決意した日でもあります。
 以来、3年の歳月が流れ、 本日、第一回卒業式を迎えました。
 
 3年間を振り返ってみると、 みなさんには、
「君たちの学ぶ姿が、この学校の評価につながるのです。第一期生としての自覚と誇りをもって行動しなさい。 そのためには、まず、勉学に励むことです。」
と、 私は様々なことを君たちにお願いしてきました。
辛い思いをさせた時もあったと思います。 
しかし、君たちは、私たちの思いを受けとめ、 ほんとうに良くやってくれました。
みなさんの努力のおかげで、関西大学中等部は、 多くの人たちから「高い評価をしていただける学校」としての礎を築くことができました。

 昨年12月、札幌で開催された「全日本フィギアスケート選手権」で第3位という輝かしい成績を残し、 本校の名前を世に広めてくれた宮原 知子(さとこ)さんの功績に、 感謝するとともに、今後の活躍を期待しています。

 さて、卒業生のみなさん、 今、どんな思いでそこに座っていますか。
毎日の授業や勉強に、部活動に、ある時は切磋琢磨し、 またある時は時の過ぎるのも忘れ、友達と語り、 涙し、 力を合わせて過ごした3年間の日々が、 心の中で走馬燈のように、よみがえっていることと思います。
 君たちの中には、悩みや苦しみに押しつぶされそうになりながらも、そこから逃げず、困難を克服し、今日の卒業式を迎えられた 感激を噛みしめている人もいるでしょう。
君たちは元気でした。時に腕白でした。
お父さんやお母さん、そして、先生方に、心配をかけることもありました。
 しかし、大きくつまずくことなく、今日の日が迎えられたことを、私は、心からうれしく思っています。
みなさん、今こうして卒業式を迎えられた感激を忘れないでください。

 卒業式は、〈中等部生活に別れを告げ、〉新たな世界への旅立ちの日でもあります。
君たちは、関西大学中等部の歴史の扉(とびら)を拓いた「名誉ある第一期生」です。

 また、127年の歴史と伝統を有する関西大学の一員であります。
このことを自覚し、さらに勉学に、スポーツに励んでください。
 
 さいごに、皆さんの今後の活躍を祈り、私から「メッセージ」を贈ります。

 そのひとつは、私の好きな言葉である「一期一会」という言葉です。
「一期一会」とは、「人と人の出会いを大切にしよう」という願いをこめた言葉です。
 君たちは、これからの人生の中で、多くの人たちと出会うでしょう。
人と人との出会いの中で「大切なこと」は、信頼と尊敬の心をもって、人に接することです。
 本学の教育目標は、「高い倫理観と品格を備えた人間を育てること」ですが、このような人間になるための第一歩は、人と人との出会いを大切にするところから始まります。「一期一会」の心を忘れないでください。 

 二つ目は、「感謝の気持ちを忘れず、生きる意味について」考え続けてほしいというお願いです。
みなさんは、2011年3月11日を覚えていますか。
この日は、東日本で〈我が国観測史上 最大規模〉 マグニチュード9.0の大地震が発生し、これに伴う大津波と原子力発電所の事故などにより、多くの犠牲者を生み出すという大災害が起こった日です。

 私は夏休みを利用して、 2年間東北の被災地を訪問しました。
その中で 考えたことを、もう一度、君たちに伝えておきたいと思います。
昨日、3月15日、私は昨年夏に訪問した仙台市、石巻市の教育委員会に電話をかけ、被災地の生徒たちの様子を伺いました。
今日、3月16日、私たちと同じこの時刻に、 被災地の学校でも卒業式が行われています。大津波に飲み込まれ、 二階建ての校舎が押しつぶされ、 全校児童108名中74名が、 先生11名中10名が亡くなり行方不明になった 「石巻市立大川小学校」でも今、この時刻に 卒業式が行われています。 友達の遺影を胸に、残された6年生4名だけの卒業式だということです。

 私は、昨年の夏、大川小学校の前に立ち尽くし、「生きる意味」について考えさせられました。
「お父さんやお母さん、兄弟姉妹、 おじいさんやおばあさんを亡くし、生きる勇気をなくしかけながらも、 涙を流したあとに凛として立ちすくみ、 『亡くなった人の分も生き抜き、ふる里を復興します。』」 と話した高校生。
「大切な人や家を失い、悲しくて、苦しくて、今はどうにもならないけれど、 それをいつか「よかった」と思えるぐらい、 自分は大きくなりたい。」と卒業式の答辞で決意を語った中学生。
 このような現実を前にして、私は、「自分になにができるのか」、 「生きるとはなにか」、 「なんのために生きるのか」、 「なんのために勉強するのか」 について深く考えさせられました。

 今君たちに伝えたいこと。 
それは、「すべての人に平等に与えられた時間の中で、 今、このような思いで生きている人たちがいるという現実を忘れないこと。
生きていく上で大切にすべきは、なにかを考え、学び続けること。
さらには、自分が生かされていることへの感謝の気持ちを忘れず、命を大切にする生き方をしてほしいということ」です。

「一期一会、人との出会いを大切にし、感謝の気持ちを忘れず、 生きる意味について学びつづけてください。」
 
 これが、私からの君たちへの「最後のメッセージ」です。

 終わりに、保護者の皆様に一言、 お祝いとお礼を申し上げます。
「お子様のご卒業、誠におめでとうございます。」心より、お祝い申し上げますとともに、この三年間、本校に対する暖かいご理解とお力添えを賜り、 厚くお礼申し上げます。

 本日ここに109名の卒業生をそれぞれのご家庭にお返しいたします。
どうか、お子様の前途を温かく見守ってあげてくださるようお願いいたします。

 それでは卒業生のみなさん、お元気で、さようなら。

2013(平成25)年3月16日
関西大学中等部校長
米津 俊司


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