1. トップ
  2. 教員が語る専門領域の魅力
  3. 教員が語る専門領域の魅力 vol.5 奥田 隆一 教授

教員が語る専門領域の魅力 vol.5

奥田 隆一 教授

ネイティブ・スピーカーの英語には本人も気づいていない用法の基準が隠されている!

外国語学 奥田 隆一 教授

Profile

専門は、英語学(語法研究)。常に日本語との対照という観点から、英語を分析している。ネイティブ・スピーカーの表現選択の基準の研究を進行中。

現代英語の用法を徹底的に研究

 現代英語の用法に関して、表現や語句の使い分けの背後にあるものを探り出すことを研究の中心課題にしています。理論先行ではなく、用例や資料にもとづき、なぜある表現が使えないのかとか、なぜ使わないのかという疑問から出発し、実際に使われている英語の用法を解明するという「語法学」というものを目指しています。
 私の最近の関心は、英語の表現の容認度を決定する規則を発見することです。ある表現がなぜ使えないのか、なぜ使わないのかについて説明することができる、英語の表現の背後にある特定の要因を見つけ出すことです。私の第2の関心は、日本人の英語学習者が英語を使用する時に、間違えてしまう表現の背景にある原因を解明することです。対照言語学的な手法を用いてその要因についての研究をおこなっています。さらに、対照言語学的手法を用いて、日本人の学生に英語を教える効果的方法を研究しています。

研究の成果を授業で還元

 私が担当している学部の授業は、「基礎演習」、「ライティング」、「英語学概論」です。大学では高等学校までのような、教えてもらう授業態度を変えて、自分で学ぶという態度を身につけなくてはなりません。また、高等学校までのような制限された語彙と表現を使って書かれたテキストを使って学ぶのではなく、実際に世界で使われている生の英語を対象に読んだり聞いたりできる力を養わなければなりません。その基本的態度を「基礎演習」で学ぶのです。
 さらに、自分から世界に向けて発信できるようにならなければなりません。そのために、「ライティング」では、私の研究している現代英語の表現の特徴を中心に授業で取り上げ、できるだけ自然な英語の表現力を身につけてもらうようにしています。さらに、私のもう一つの研究テーマの「日本人の英語学習者の誤り」に関しても授業で取り上げ、日本人的なミスを防ぐようにしています。
 なお、「英語学概論」では、英語自体を客観的にじっくり見てみるという「英語観察」という事を中心に講義しています。これは、「英語学」という学問の成果を使うことにより、身近な英語の現象そのものを説明することを体験してもらう事を目標にしているのです。

外国語学部で英語の別の面の理解を!

 以上のように、私は自分の研究と学生の指導を関連づけて行っているのですが、みなさんも高等学校までの英語から、実際に使われている英語の理解と、外国の人々と英語を使ってコミュニケーションをする楽しみを味わうために外国語学部で勉強しませんか?いつでもサポートしますので。