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中学3年生 沖縄八重山研修旅行4日目

ついに研修旅行も最終日。天気もこれまでで最もよく、青空も見えました
ABC組は午前のうちに一足早く石垣島を後にし、沖縄本島に平和学習に向かいました。 一方DEF組は島に残ってタクシープランを行いました。
今回の記事は初日にも予告しましたとおり、タクシープランの様子をお伝えしたいと思います。

生徒達は、事前に学校のLAN教室を使って石垣島のことをインターネットで調べながら、班ごとに観光計画を作ってきました。それをタクシーの運転手さんに見ていただき、実際に3時間をかけて回ります。しかし、タクシーの運転手さんとコミュニケーションを取りながら、自由に計画を変更しても良いのが、このプランの最大の特徴でもあります。運転手さんが、「このお店よりこっちがいいよ」「この近くにこういう場所もあるよ」と教えていただければ、そこへ行っても良いのです。こうして、自分たちだけの自由なプランを満喫して良い思い出を作ってほしいと思っていました。

石垣島は大きな島ではありませんが、いろいろな場所や体験できることがあります。川平湾という島で最もきれいに見える場所へ行って、写真を撮ったり、サータアンダギー(沖縄地方の伝統的なお菓子)作りを体験したり、伝統の織物体験をして栞を作ったり、サトウキビジュースを絞って飲んだり、鍾乳洞に入ったり、リスザル園で遊んだり、昔ながらの黒糖作りを見学したり、塩作りの見学をしたり。アイスクリームを食べたり。八重山ソバを食べたり、おみやげを買ったり……。めいめいが思うままにいろんな所に行き、自分たちだけの思いで作りをしてくれました。取材に回っている途中、一人の生徒が班員につぶやいていました。

「ここに来て良かったよね」

シンプルな一言ですが、教員としては本当にうれしい一言でした。きっとこの日、このメンバーで体験したことは、ずっと心のどこかに残っていてくれるでしょう。

さらにこんなこともありました。

<感動のサプライズ企画>
11時10分、ラジオから思わぬフレーズが流れてきました。
 「大阪の関西大学第一中学校の生徒さんが、タクシーで石垣島を自由研修しています。タクシー会社のみなさんから、生徒のみなさんに唄のプレゼントがリクエストされました。」
 その唄は、『島人の宝』。運転手さんたちからのメッセージだと思うと、ジーンときました。
 ところが正午過ぎ、またもや学校の名前が紹介されました。
 「さきほどご紹介した、関西大学第一中学校の生徒さんからリクエストが届いています。」
 11時の放送を聞いた生徒の一人が、運転手さんの携帯電話をお借りし、ラジオ局に連絡をしたようです。
 2回とも聞いた生徒は少なかったかもしれません。いつ流れるかわからない上に、サプライズ企画だったため、生徒はもちろん、教員も事前には全く知らされていませんでした。その時間にタクシーに乗っていないと聞けませんし、場所によっては電波が入らない場所もあるでしょう。
 でも、このような心温まる企画をしてくださった先島交通のみなさんには、本当に感謝です。ありがとうございました。

いろんな想いを抱き、我々は午後の便で石垣島を離れ、夜、大阪に戻ってきました。 人生の中でのたった4日間。だけど大きな大きな4日間だったはずです。この4日間の感動をいつまでも大切にしてほしい、そう心から願っています。

<生徒のコメント>

お昼ご飯の後で、ひめゆり資料館に行きました。ひめゆり部隊の人たちの顔写真やその人たちの持ち物、使った医療道具などを見て、事前学習の時よりひめゆり部隊について詳しくなれました。それだけに、沖縄戦で亡くなったひめゆり隊の人の顔写真を見たときは、つらかったです。証言文の中にも「こわい」「つらい」などの言葉が目立ち、沖縄戦の悲惨さを改めて感じました。
その後、私たちのクラスはアンティラ壕に行きました。壕に入る前に、ガイドさんから沖縄戦についての説明がありました。話だけでも怖かったのに、実際に壕に入って、実際にアンティラ壕で起きた話を聞いていると、本当に悲しくなりました。懐中電灯だけじゃまだまだ暗くて、ガマ内がよく見えないような所で何人もの人が生きるために避難していたなんて信じられません。ガマから出るときに、おそらく住人が持ってきたのであろうお茶碗の破片を見つけたとき、何とも言えない気持ちになりました。 こんな悲しくて怖い想いしかしないなら、二度と戦争なんてしてほしくないです。(A組女子)

初めに行ったひめゆり資料館では、私たちと同じくらいの人が、沖縄や沖縄の人のために働き、中には自分の命を犠牲にしてまで国を守ろうとした方もいらっしゃって、その人の気持ちを理解しないといけないと思いました。最後の方に「太陽の下で手をつないで歩きたい」と書いてあって、今私たちが当たり前にできることだけど、当たり前だと思ってはいけないと思うし、平和だからできるということを理解して感謝しないといけないと思いました。ガマでは暗くて隣の人の顔も見えず、ただ入ってきた敵しか見えない状況に自分がいて、1時間もいなかったけど怖くて耐えられなかったので、何ヶ月もいた人は怖くてたまらなかったと思います。65年前に起きたことを、私たちが伝えていかないといけないと思いました。(B組女子)

最終日、C組はヌヌマチ壕の見学に行きました。中は歩きにくく、とても暗かったです。正直居心地のよい場所ではなかったので、そこに1000人以上の人が3ヶ月も暮らしていたとは想像できませんでした。ガイドさんの話を聞いて、自分が今どれだけ幸せなのかを改めて考えることができました。研修旅行では良い経験ができて、とても良い思い出になりました。(C組女子)

私たちはタクシープランでさとうきびジュースを作りに「やし林」という所に行きました。そこにあった機械に長くて堅い木の枝のようなさとうきびを入れると、下からさとうきびの汁がしぼり出されました。その作業を何度か繰り返して、3人分のさとうきびジュースができました。飲んでみるとすごく甘くて、ほんのり黒糖の味もしておいしかったです。その後に行った、100%さとうきびの手作りの黒糖を売っている所で、さとうきびの欠片をかじらせていただきました。甘くておいしかったです。私は、今回のタクシープランでいろんな体験ができて良かったと思っています。(E組女子)

タクシープランは3時間という短い時間だったけど、とても充実して楽しかったです。サーターアンダギー作りは、やいま村の方に優しく教えてもらい、みんな楽しく上手に作ることができました。とてもおいしくて鶴田先生、瀬野先生、磯和先生、石丸写真館の方にも食べてもらい、さんぴん茶や一番まずいと言われる果物を食べたり、とても楽しかったです。他にもリスザルとふれ合ったり、ソーキそばを食べたり、とても貴重な時間を過ごせてよかったです。(F組女子)


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