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「金星の日面通過」を観測しました

 6月6日。先日の金環日食に続き、金星の日面通過という珍しい天文現象がありました。これは太陽の上を金星が6時間ほどかけて通過するという現象なのですが、1世紀の間に2回しか観測できません。先日日本中を騒がせた金環日食が、実は毎年必ず地球上のどこかでは観測できるということから考えれば、遥かに希少な現象なのです。次に起こるのは105年後の西暦2117年。おそらくほとんどの人は見られないはずです。

 とはいえ、見た目には金星が小さな黒い点として太陽の上にぽつんと見えるだけ、しかも視力が良くないと肉眼では見えないような地味な現象。世間的にも学校的にも金環日食ほど盛り上がりはなかったのですが、やはり何人かの生徒たちは金環日食の際に大活躍した日食グラス持参で登校していました。学校としても望遠鏡を設置し、休み時間には生徒たちが自由に観測できるようにしていました。

 午前中の休み時間には、望遠鏡をのぞきに来る生徒たちもまばらでしたが、噂を聞きつけたのか昼休みには中学生高校生問わず大勢が集まり、順番に観測しては感嘆のため息を上げていました。

 地球と金星はほぼ同じ大きさの双子星。太陽の上の小さな点は、ほぼ地球の大きさでもあります。個人的には、そんな太陽と比べたら小さな点でしかない星の中に、何十億人もがいる不思議さを感じました。今回、この現象を観測した生徒たちも、きっと様々に宇宙の神秘を感じ取ってくれていたのでは無いでしょうか。望遠鏡をのぞき、日食グラスで眺めてははしゃぐ生徒たちを見て、一天文ファンとして嬉しくなる、そんな一日でした。


【生徒のコメント】
 最初はよく見えなかったけど、目を凝らしてみるとはっきり目に映ったのが感動的でした。人生で一度、見られるか見られないかの現象だったので、見られて嬉しかったです。
                             (高2 男子)

 金星が太陽の前を通過する現象は、私の人生で1回きりになると思ったので、見える日を楽しみにしていました。残念なことに、目の良い友達には見えて、私には見えませんでした。でも校長先生の望遠鏡で見ることができ、感動しました。元々宇宙には興味があったのですが、今回でさらに宇宙の大きさと感動が再認識された良い機会になりました。     (高2 女子)

   
     
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