「私のコンピュータ利用法」を開講


2008/10/22

 10月15日、22日の2日間、3年生の情報科の授業で、重度の障害がある北村佳那子(きたむらかなこ)さん、子ども情報研究センターの山崎秀子さん、北村さんのヘルパーである美馬明恵さん、古味 恵さん、村上里枝さんをお招きし、「私のコンピュータ利用法」というテーマで授業をしていただきました。

 北村さんは、胎児期のウィルス感染による脳・脊髄膜炎にかかり、その後遺症で脳性マヒ、小頭症、レンノックス症候群などの重複した障害を持ちながらも、今春大学入試センター試験を受験。4月からは聴講生として関西大学へ通っています。

 授業では、「できマウス。」と「オペレートナビ」を使用。
(北村さんのケーススタディの詳細は こちら をご覧ください。)
 北村さんは、「オペレートナビ」を利用して、「できマウス。」を顎でクリックし、コンピュータを操作しておられました。生徒の皆さんは北村さんがいつクリックするのか、その様子をじっと見ていました。

 昨今コンピュータはメールやゲームをするだけの情報機器になりがちです。北村さんにお会いすることで、生徒の皆さんに本来のコンピュータの目的とコンピュータの持つ可能性を考えてもらえたのではないでしょうか。  北村さんをはじめ、お越しいただいた皆さん、本当にありがとうございました。


≪参加した3年生のコメント≫
 コンピュータの技術が進歩してきて、障害のある方でもパソコンが使えるようになっていて、すごかったです。

 今回の授業を通して、バリアフリーの大切さを学ばせていただきました。社会全体がもっと車椅子の方などにもやさしい環境になればいいと思いました。車椅子に乗った方を手伝う体験もできました。ありがとうございました。

 ハンデキャップを持ちながらも大学という目標を持って生きておられる姿を見て、自分も頑張らないといけないという気持ちになりました。

 僕もセンター試験を受けるので、一緒に頑張りましょう。

 自分が簡単にできると思っていたことでも、とても苦労している方がいると知って、自分でも協力できることがあれば、もっと協力したいと思いました。

 「生きる」ということには周りの人のサポートがあり、自分の周りにもそういうサポートがあるのだと改めて思いました。

 いろいろな境遇の中で生きている方がいるので、社会の中でみんなが楽しく安全に暮らしていくことができるように努力していきたいです。

 体に障害のある人にとっても、コンピュータが便利であることがよく分かりました。体に障害のない人ばかりに便利な機能を開発するのではなく、今日紹介されたようなバリアフリーな機能を開発していくべきだと思います。

 いつも車椅子に乗っている人を見ても、あまり注意を払わなかったけど、今日のお話を聞いて考えがガラッと変わりました。今日は貴重なお話をありがとうございました。

 ボタンを押すのは難しそうですね。カレーを食べている時の笑顔が見られなくて残念でした。口内炎が早く治ることを願っています。

 私たちが普段行っていることが、大変なことなんだなあと思いました。関大前で見かけたら、声をかけたいです。


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