コース紹介

教育・医療・産業の領域別コースの設置ー将来の進路に応じた専門技能ー

3つの人材育成を目的にしたコース制を導入しています。1年次に臨床心理実務の基礎を、2年次に各コースごとの専門技能を習得します。心の専門家として「人格」「知識」「技能」をバランスよく備えた人材の育成を目指します。

学校・教育コース

スクールカウンセリングに必要な技能に加えて、教育技術、学級運営、学校の危機管理等について学習し、学校教員と連携して、教育現場の広範な心の問題に対処する能力を養います。

講義内容
◆スクールカウンセリング特論

本講義では、教師が行う教育相談も理解した上で、スクールカウンセラーとなったときに、教師にもアドバイスができるような、一歩踏み込んだ、生徒の自己実現のためのスクールカウンセリングの理論と技法を学ぶ。よりUp To Dateな問題を取り上げるが、その理解が単に通俗的な理解にならないように、問題理解のための理論背景を学び、次に対処法を考える。

◆臨床教育学

今日の学校教育の現場において、教育相談活動の果たす役割は大きい。これまで活動を続けてきた学校の教育相談担当者と、心理臨床の専門家であるスクールカウンセラーが積極的かつ具体的に連携し、子ども・保護者・教職員等に役立つことが求められている。本講義では、学校における教育相談活動やスクールカウンセラーの活動を中心に、その現状と課題などについて事例を中心にして考える。また、いじめや不登校など学校を巡る様々な問題についても、これまでの実践や研究の知見に学び、授業を展開する。

医療・福祉コース

心理アセスメントや心理療法に関する技能に加えて、医学ならびに医療関連法規などに関する知識を身につけ、医師や看護師などのスタッフと連携して、医療・福祉の現場で即戦力として活躍できる能力を養います。

講義内容
◆心身医学

心身症として扱うべき病態として機能性疾患、高血圧や糖尿病などの生活習慣病、膠原病などの難治性疾患、悪性疾患があり、これらの病態では心理的、社会的な問題が重要な位置をしめる。医師や看護師に加えて臨床心理士の果たす役割は大きいが、医療者と協力して臨床に臨むには、身体疾患とその身・心の関係性の理解が不可欠である。本講義では心身相関の基礎、心身症の各病態の解説、治療の実際について講義とグループワークを行う。

◆神経心理学的アセスメント演習

医療領域における臨床現場では、神経心理学的アセスメントによる評価を求められることが増えてきている。また、医療領域における臨床心理士にとっては、この神経心理学的アセスメントを正確に実施し、適切な解釈が行えるようになることが重要課題である。本講義では、全般的知的機能検査や認知症検査などの神経心理学的検査の実施法上の留意点および解釈法について、脳機能との関連も含めて概説する。

産業・キャリアコース

産業心理臨床の基本的技能に加えて、職場のメンタルヘルスケア、キャリア・カウンセリング、就労支援などの専門知識や技能を養います。

講義内容
◆キャリア・カウンセリング特論

今日、教育機関をはじめ、企業・団体などの産業界や公的機関等において、個人の生涯にわたるキャリア形成やキャリア開発を支援するためのキャリア・カウンセリングが注目されている。キャリア・カウンセリングについて理解するには、まずキャリアの概念を理解する必要があり、次にキャリア・カウンセリングの理論や技法を理解することが必要である。本講義では、これらの概説を通して、キャリア・カウンセリングについての理解を深めることを目的とし、一部に実習的な要素を含めながら、講義を展開する。

◆産業メンタルヘルス論

産業保健領域における健康管理は、従来は身体的疾患が主な対象とされてきたが、昨今は従業員のメンタルヘルスの問題が重要な対象になりつつある。
本講義では、産業場面におけるストレスの実態やメンタルヘルス不全の現状を知り、適切な対処方法や予防対策について探求する。また、産業場面で臨床心理士が果たせる役割についても考える。

より専門性を高める学びのステップ

学部から臨床心理専門職大学院、 そして大学院博士課程後期課程へ。

◆学部と臨床心理専門職大学院の連携を強化。

関西大学の社会学部心理学専攻に実践臨床心理学プログラム、文学部心理学専修に大学院進学コースを設置し、学部における心理学教育と大学院での専門教育の連携を強化しています。

◆心理学研究科博士課程後期課程への進学。

将来、研究者を目指す学生は、臨床心理専門職大学院を修了後、本学心理学研究科臨床心理学系の博士課程後期課程への進学が可能です。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

臨床心理専門職大学院では、学位授与の方針に掲げる知識・技能、思考力・判断力・表現力等の能力及び主体的な態度を修得できるように、以下の点を踏まえて教育課程を編成します。
1 教育内容
(1)
講義、演習、実習等を体系的に組み合わせて、臨床心理学に関する高度な知識・技能を学理と実務の両面から効率的に修得する。
(2)
臨床心理に関する高度な専門性を修得するための講義、演習、技能・臨床実習科目による知識教育に加え、心の専門家としての自己成長や職業倫理を育む科目を配置し、高度な知識・技能と高邁な人格をもった臨床心理専門職業人を養成する。
(3)
2年次からは、学校・教育、医療・福祉、産業・キャリアの各コースに分属し、少人数の演習によるきめ細かい臨床指導や学外実習施設における臨床実習科目等によりそれぞれの専門領域において必要な知識・技能を修得する。
2 学習成果の評価
(1)
学習成果の評価については、明確な評価基準を提示し、評価を行う。
(2)
複数クラス開講する科目では、担当者の合議により客観的な評価を行う。
(3)
臨床実習に関する科目においては、少人数での指導が中心になるため、指導内容の理解度や指導を受けた事柄の実践度や習熟度により評価を行う。

学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

臨床心理専門職大学院では、課程におかれた諸科目合計48単位以上を修得し、次の知識・技能、思考力・判断力・表現力等の能力及び主体的な態度を身につけた者に対して「臨床心理修士(専門職)」の学位を授与します。
1 (知識・技能)

心理アセスメント、心理療法、地域援助等の実践的な専門技能を修得することにより、高度な知識的・技術的水準をもった専門的な心的援助ができる。
2 (思考力・判断力・表現力等の能力)

心の専門家としての倫理観や人格を身に付けることにより、高邁な人格をもった臨床心理専門職業人として心の問題に対するケアができる。
3 (主体的な態度)

臨床心理専門職業人として「学校・教育」「医療・福祉」「産業・キャリア」のいずれかの領域で専門性を遺憾なく発揮し、社会的にも深く貢献することができる。