所蔵資料

『摂津名所図会』(せっつめいしょずえ)

『摂津名所図会』(せっつめいしょずえ)

 寛政8年(1796)および10年(1798)に出版された「名所図会」シリーズの一書で、摂津国(現在の行政区分では、大阪府北部から兵庫県南東部にかけての地域)の名所を絵入りで紹介しています。秋里籬島が編集し、竹原春朝斎ら複数の画工が挿絵を描いています。名所旧跡はもちろんのこと、祭礼・風俗習慣・特産物などについて、詩歌をまじえて平易に解説しており、現地取材に基づく細密かつ写実的な挿絵と相俟って、娯楽的な読み物として好評を博しました。また、案内書としての性格もあり、享和元年(1801)に銅座詰役人として大坂に滞在していた大田南畝は、本書をもとに名所を巡り歩いたとされています。

所蔵資料一覧のトップへ

ページトップへ