箕面の駅から10分も歩けば、そこには別世界が待っている。春の山はヤマザクラ、エドヒガンでピンクに染まり、やがてやって来るオオルリやサンコウチョウなどの歌声が渓谷にこだますると、野鳥たちの恋の季節。新緑に包まれた森は生き物であふれる。オオムラサキやミヤマクワガタがクヌギの樹液に群がり、モリアオガエルの卵があちこちの枝の下にぶら下がる。山道では色とりどりのキノコが一気に顔を出す。秋は実りの季節。遠く旅立つ鳥たちに恵みを与え、やがてやって来る冬鳥たちの命を支える。訪れるたびに小さな発見と感動を与えてくれる。箕面はそんな森なのだ。