ふりかな もり あつのぶ
氏 名 森 淳 暢
NAME: MORI ATSUNOBU
所 属 工学部機械システム工学科
FACULTY/DEPARTMENT: ENGINEERING/MECHANICAL SYSTEMS
学 位 工学博士
TITLE: DOCTOR OF ENGINEERING
資 格 教授
POSITION: PROFESSOR
ホームページアドレス:http://www.mmdt.mec.kansai-u.ac.jp/
専門分野(キーワード)
トライボロジー、摩擦、摩耗、表面疲れ、潤滑、潤滑剤、
極圧添加剤、焼付き、機械要素、軸受、すべり軸受、すべり案内、
シール、スクィーズフィルムダンパ、流体潤滑、弾性流体潤滑、
液体潤滑、気体潤滑、静圧軸受、制御軸受、気体軸受
KEYWORD:
TRIBOLOGY, FRICTION, WEAR, SURFACE FATIGUE, LUBRICATION,
LUBRICANT, EXTREME PRESSURE ADDITIVE, SCUFFING, MACHINE ELEMENT,
BEARING, SLIDING BEARING, SLIDING GUIDE, SEAL,
SQUEEZE FILM DAMPER, FLUID FILM LUBRICATION,
ELASTO-HYDRODYNAMIC LUBRICATION, LIQUID FILM LUBRICATION,
GAS FILM LUBRICATION, EXTERNALLY PRESSURIZED BEARING,
CONTROLLED BEARING, GAS BEARING
[ 過去に行ってきた研究 ]
(1) ポケットを有する静圧気体軸受の安定化に関する研究
絞りとチャンバを軸受ポケットに接続、あるいは給気孔に挿入する安定化法を提案し、その安定化メカニズムを解析。動剛性の低下を指摘。
(2) 静圧気体ジャーナル軸受のホワール抑止策に関する研究
静圧気体軸受ブシュをさらに静圧気体膜で支持して連成振動系を構成しホワール抑止を図る方法、絞りとチャンバから成るフェーズシフタを用いてホワール抑止を図る方法を提案。
(3) 静圧気体ジャーナル軸受の偏心時の静的、動的特性の研究
複数の軸受を組み合わせて機械的に偏心を与える場合と、荷重を負荷して偏心を与える場合とで動特性に及ぼす偏心の効果が大きく異なることを指摘。
(4) 静圧気体軸受の動特性に及ぼす気体膜流れの慣性力の影響の研究
従来無視できるとされてきた潤滑膜流れの持つ慣性力が静圧気体軸受では無視できないことを示し、これを考慮した気体潤滑方程式を新たに提案し、実現象に合致したホワール解析を可能にした。
(5) 傾斜平面パッド形式の動圧流体潤滑軸受の静特性に及ぼす潤滑膜流れの
慣性力の影響の研究
傾斜平面パッドでは潤滑膜流れの持つ慣性力が層流においても静的潤滑膜圧力発生に影響し、これを考慮した解析が必要になることを指摘、簡易解析法を提案。
(6) パッド形式の軸受あるいは溝給油形式の軸受における入口部ラム圧力の
研究
パッド内への入口部、溝から軸受すきまへの入口部では、高速になると層流下でも無視しえないラム圧力が発生し、これが潤滑膜圧力発生に大きな影響を及ぼすこと、その影響は潤滑膜流れの慣性力の影響よりも大きいことを指摘し、簡易解析法を提案。
(7) 流体潤滑膜の動的圧力発生の解析に当たってのキャビテーション境界条 件の扱い方の研究
回転軸が回転とともに公転運動する場合、潤滑膜に生じるキャビテーションの様相が、回転と公転の速度比で大きく違っていることを指摘。各場合に対してのはく離境界条件の与え方を提案。
(8) 各種極圧添加剤の反応の時間的推移に関する研究
塩素系、リン系、硫黄系添加剤について、すべり接触の開始から時間を追って、摩擦係数、摩耗痕の大きさ、表面の元素濃度分布の測定を行い、各添加剤の反応速度の違いや、反応後の表面状態の違いを評価するとともに、塩素系とリン系のブレンド添加が極めて良好なトライボロジー特性を示すことを指摘。
(9) 電解研摩歯車のピッチング強度の研究
電解研摩により表面粗さを減少した軟鋼製歯車歯面の耐ピッチング強度が予想以上に高いことを指摘するとともに電解研摩条件によっては境界潤滑特性のみならず流体潤滑膜生成能力の向上が期待できることを指摘。
(10) 電解研摩鋼表面のトライボロジー特性の研究
機械仕上げ鋼表面と比較しながら、境界潤滑、混合潤滑、流体潤滑の各領域において摩擦係数、摩耗痕径、表面温度上昇、表面元素分析の各測定結果から電解研摩鋼表面の優位性を確認。
(11) 自動調整静圧気体軸受支持ターンテーブルの開発
ターンテーブルの偏心荷重による傾きを自動補正する自動調整絞り機構を提案し、絞り復元機構にOリングを使用した実用設計の可能性を明らかにした。
(12) スクィーズフィルムダンパに発生するキャビテーションの研究
スクィーズ膜でキャビテーションにより発生した気泡が正圧力領域に入り込む現象を観測し、ダンピング力を大幅に減じることを実験的に明らかにした。
(13) 微細圧痕による転がり−すべり接触面の疲労強度向上の研究
表面に設けた比較的少数の微細圧痕が厳しい荷重下にある転がり−すべり接触面の潤滑状態を改善し、見かけの疲労強度を著しく向上させることを明らかにした。
[ 現在行っている研究 ]
(1) 電解研摩鋼表面のトライボロジー特性向上のメカニズムの研究
電解研摩によってもたらされる鋼表面層の元素分析、表面微細構造の走査型電子顕微鏡による観測を通じて境界、混合、流体潤滑特性向上のメカニズムを解明する。
(2) 狭いすきまの放射状遷音速流れの簡易解析モデル改良の研究
境界層と衝撃波が干渉し合う擬似衝撃波領域の圧力回復過程の解析モデルとして特殊なポリトロープ変化を仮定することを提案し、その有用性を示した。現在、適用範囲を拡大するためのモデルの改良に取り組んでいる。
(3) 粗いエラストマー表面の弾性流体潤滑機構の研究
エラストマー表面の粗さは静止した接触状態では容易に押しつぶされるが、潤滑流体が存在し、すべりが与えられると流体潤滑膜を生成し、粗さが再生される。この特徴はリップ型オイルシールの潤滑と密封機構の把握に欠くことはできない。現在、その数値シミュレーションと可視化実験を行っている。
(4) 粗さ突起の接触・変形挙動の研究
表面の粗さレベルの接触は接線方向力の大きさで変化する。その挙動と摩擦・摩耗の関係を明らかにするため、数値シミュレーションと実験を展開している。
(5) 接触表面のテクスチャリングによるトライボロジー特性改善の研究
表面の微視的幾何形状を変化させることにより、流体・境界潤滑膜形成能力と接触点近傍の冷却能力を高めて、耐焼付き能、耐疲労損傷強度の向上を図る。
(6) 汎用型潤滑油耐荷重能試験機の開発
現存する試験機による試験結果は試験機ごとに異なったものとなっている。主要因は潤滑膜形成状態と温度環境の違いにあると思われるが、要因の究明と新たな試験機の開発を目指している。
(7) 高減衰可撓面気体軸受の開発
小型ガスタービン発電機の性能向上にローターの気体軸受支持が注目されているが、問題は高速安定性と加速度対策である。これを克服する手だてを研究している。
(8) 表面の集合組織による潤滑特性改善の研究
境界潤滑→混合潤滑→流体潤滑の移行特性は表面の濡れ性に関わり、濡れ性は表面の結晶方位の配列と関わっていると思われる。この観点から、高性能すべり軸受の加工方法の検討を進めている。
[所有する研究装置・技術あるいは分析・評価装置
(1) 研究装置・技術
マイクロ放電加工機、卓上型超純水製造装置、潤滑油粘度測定機、2円筒転がり・すべり試験機、クリーンベンチ、クリーンブース
(2) 分析・評価装置
電子線マイクロアナライザ、表面粗さ測定器、真円度測定器、マイクロビッカース硬度計、高速度ビデオ装置、CCDカメラ、画像解析装置、レーザ顕微鏡、レーザドップラー振動計