関西大学国際化戦略 TRIPLEI構想

TRIPLE-I

学長からメッセージA Message from the President

関西大学グローバル改革イニシアティブ

本学では、従来より、国際部や各学部・研究科などの活動を通して、学生の海外への派遣や海外からの学生の受け入れを積極的に行ってきました。大学における国際化が一層求められる中で、本学は、専門的知識の修得、卓越した高度の外国語運用能力、実践的コミュニケーション力、国際的課題解決能力・考動力と国際適応力・異文化理解力をもつグローバル人材の育成に努めています。

一方、我が国のグローバル化のさらなる発展には、英語教育の環境整備を促進し、学生の英語運用能力を飛躍的に向上させることが不可欠です。本学においては、すでに共通教養科目の英語習熟度別クラス編成や教科書プール制を実施するなど、学生の外国語運用能力の向上に尽力してまいりましたが、グローバル社会が求める実践的な外国語運用能力の獲得は、喫緊の課題です。この教育改革の取り組みでは、英語教育体制の充実を推進することで、すべての学生が基本的外国語運用能力を身につけ、さらにはグローバル社会に対応するコミュニケーション力を獲得する仕組みを早期に完成させます。

これに加えて、学内外で英語を用いた多様な研修・留学を、日本人学生と受入留学生が共に体験することで、コミュニケーション力だけでなく、共感力、創造性、積極性とともに異文化適応能力を養う異文化イマージョン教育(Intercultural Immersion Initiatives:トリプル・アイ構想)を展開します。

また、本学の持ち味ともいえる地域コミュニティとの連携を通して、地域の慣習・文化、さらには日本の慣習・文化を理解しつつ、海外のさまざまな慣習・文化とも比較するプロセスを重ねることで、日本人学生・受入留学生ともに、それぞれの文化を再認識し、両者が互いの慣習・文化を尊重しあい、それぞれが協力してグローバルな問題を発見、解決できる人材へと成長することがこの改革のねらいです。トリプル・アイ構想はグローバルリーダーの養成と共に、さまざまな場面で手に手を携えて問題に立ち向かうチームプレーヤーの育成をも大きく包含しています。

少子高齢化が加速する日本社会にあっては、多様な背景や価値観をもった外国人と日本人とが、いわば市民レベルで共生できることが大切であり、このような学生の養成は、地元に密着し一般市民の教育に注力してきた本学の建学の精神とも合致します。本構想は、英語教育の大改革をはじめとする教育改革を主たる目的としつつ、それを実現するための制度改革のロードマップでもあります。

本学は、これまで複数の学部や大学院研究科が、個性的な国際化の取り組みを行ってきました。本構想では、それらを集大成しさらに発展・継承しながら、多様性のあるメニューによって次世代のグローバル人材を育成していきたいと考えております。

関西大学 学長

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