- 2026年度
- 2025年度
- 2024年度
- 2023年度
- 2022年度
- 2021年度
- 2020年度
- 2019年度
- 2018年度
- 2017年度
- 2016年度
- 2015年度
- 2014年度
- 2013年度
- 2012年度
- 2011年度
- 2010年度
- 2009年度
6/23(火)客員教授 小池俊雄 氏による講演会を開催しました
2026年6月23日(火)に、国立研究開発法人土木研究所 水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM)センター長・東京大学名誉教授の小池俊雄氏を講師に迎え、「ラストマイルを乗り越えよう」と題した講演会が開催されました。 講演ではまず、災害時に避難情報が発信されても適切な行動につながらない「防災のラストマイル」の課題について、現状と背景が示されました。ハザードマップの理解不足や、浸水リスクの高い地域に居住する人口が増加している実態が紹介され、防災を「自分ごと」として捉える重要性が強調されました。
続いて、水循環と気候変動の関係を踏まえ、近年の豪雨や洪水の激甚化について科学的な視点から解説がありました。温暖化の進行により、短時間・局地的な強い降雨が増加していること、そしてこれまでの過去データに基づく想定が通用しにくくなっている「非定常」の時代に入っていることが示され、従来の防災の考え方の見直しが必要であると述べられました。
また、災害リスクは自然現象だけでなく、社会の構造や生活環境と深く関係していることが指摘されました。特に水問題は、貧困や教育、衛生、ジェンダーといった多様な社会課題と密接に関わっており、防災・環境・開発を統合的に考える必要性が示されました。 さらに、これからの社会に求められる考え方として「レジリエンス(回復力)」が紹介され、災害に備えるだけでなく、被害を軽減し、迅速に回復し、より良く再建する力を社会全体で高めていくことの重要性が強調されました。科学的知見と社会をつなぐ視点や、人々の行動変容を促す仕組みづくりの必要性についても触れられました。 講演の最後には、水の「恵み」と「脅威」の双方を理解し、自分の地域のリスクを具体的に把握することの重要性が示されました。本講演は、気候変動時代における防災のあり方を多角的に考える貴重な機会となりました。