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もちろん、関係がまったくないわけではありません。社会学では政治や経済のしくみ、歴史や地理、思想や宗教について考えます。ですから、ときには高校時代の教科書で見たことのある言葉に出会う場合もあるでしょう。けれども、高校までの勉強のしかたと、大学での研究のしかたとの間には、大きなちがいがあります。それを簡単に説明するのは難しいのですが、「ひとつの正解にたどりつくための訓練」が受験勉強だとすれば、「ひとりひとりがそれぞれに自分の答えを探していく」のが大学の研究で求められる作法だといえます。ですから、高校までの「社会」とはちがった気構えで学習することになるでしょう。
人と人の関係、人と社会との関係、あるいは社会と社会との関係、それらについて考えるのが社会学です。ところで、社会学部には4つの専攻があります。そして、それぞれ少しずつ趣がちがいます。たとえば、ひとつの「事件」について、ある心理学者は「犯人の心理の解明」という方向で考えます。「心」をキーワードにするわけです。マス・コミュニケーション学の研究者は、その事件が「どのように報道されたか」、また「報道を見聞きした人がどういう反応をしめしたか」などの点に関心をいだきます。犯人が未成年なら、社会学者は「彼をとりまく地域や学校」との関連を視野に入れて考えるでしょう。それぞれの視角は少しずつ異なりますが、いずれも人と人の関係を社会のなかでとらえる、という点では共通しています。社会学部では、さまざまな視点からものごとを多角的にとらえようとします。一見「漠然」としているように感じるのは、そのような「複眼思考」のせいかもしれません。
「心の専門家」といわれる臨床心理士になるためには、学部卒業後、(財)日本臨床心理士資格認定協会が指定した第1種あるいは第2種の大学院へ進学して臨床心理学の専門教育を受け、課程修了後、さらに同協会が毎年実施している資格審査に合格する必要があります。心理学専攻では、第1種大学院の指定を受けている本学大学院社会学研究科社会心理学専攻臨床心理学専修で専門教育を受けるために必要な心理学の基礎知識を十分に身に付けられるように、心理学関連の科目を幅広く開設しています。臨床心理士について、詳しく知りたい方は同協会監修の「臨床心理士になるために」という案内書が書店で販売されていますので、参考にして下さい。
心理学は学際的で多くの応用領域をもった学問です。このため心理学関係の研究と教育がおこなわれる学科が属する学部は、社会学部、文学部、そして理学部、人間学部など、さまざまです。社会学部の心理学専攻と文学部の総合人文学科教育学専修(心理学コース)では、実験・調査・分析の方法の修得、行動、認知、社会、臨床などの心理学の諸分野での基本的な知識の学習といった、心理学としての「基本部分」の教育は共通です。ちがっているのは、「応用領域」のどこに重点がおかれているかと「隣接学問」との関わりです。
応用領域についていうと、社会学部の心理学専攻では、産業や社会問題への応用に重点がおかれるのに対し、文学部の総合人文学科教育学専修(心理学コース)では発達と教育への応用が中心になります。なお、臨床心理学は両方にあります。
隣接学問では、社会学部の心理学専攻が社会学や経営学などとの、文学部の総合人文学科教育学専修(心理学コース)が教育学との接点がより多い傾向にあります。もっと具体的に知りたい人は、比べたい学部や学科のホームページを見て調べて下さい。
マスコミは人気のある職種です。しかし、求人は限られていて、全ての希望者がマスコミで働くことができるわけではありません。
社会学部の場合、マスコミに就職を希望する学生は、しぜんとマス・コミュニケーション学専攻を志望します。しかし、マスコミ専攻の学生すべてが、マスコミ業界に就職するわけではありません。
また、競争に勝ち残り放送局に入ったからといって、番組制作の現場に配属されるとは限りません。営業部や事業部で仕事をすることも当然あります。それも、マスコミの仕事です。
今日マスコミの仕事は多岐にわたっています。みなさんがよく名前を知っている新聞社、放送局、出版社、広告会社に入らなければマスコミの仕事ができないということもないのです。例えば、どうしても番組制作の現場で働きたいというのであれば、番組制作会社に入るという選択もあります。また、一般の会社でも、マスコミ的なセンスが活かされる仕事や部署がたくさんあるのです。
社会におけるマスコミ現象をひろく見つめ、その上で将来の仕事を考えるべきです。テレビの画面に映っているイメージに憧れる気持ちわかりますが、それだけではしっかりしたマスコミ人にはなれないでしょう。マスコミの仕事についての理解を深めるとともに、しっかりと社会の見方を培い、コミュニケーション能力、企画力、文章力を身につける努力を惜しまなければ、道はおのずと開けてくるでしょう。
たしかに、ほかの大学ではあまり見かけることのない名前です。この専攻は今までは「産業社会学専攻」という名称でしたが、2004年度から新たに「社会システムデザイン専攻」に変更されました。もともとここでは産業だけでなく、経済の発展した社会に生ずるさまざまな現象を対象にしてきました。この内容をもっとくわしく表すように、複数の学問の見方を統合する方法としての「システム」と、よりよい社会状態の構想を意味する「デザイン」ということばを組み合わせて新しい名前に変えることにしました。専攻名が「‥学」というかたちになっていませんが、ひとつの学問領域だけを追求するのではなく、現代社会を総合的に理解するのに必要な社会学・経済学・経営学・科学論という4つの領域を学際的に学び、異なる領域の考え方を統合しながら現実にはたらきかけていくプロセスを重視するところが、この専攻の特色といえます。
○学部だから××業界、という限定された道筋の就職は、最近の文科系学部ではありえません。おおよそどの業界にでも就職できる可能性があります。
また学部での勉強は勉強であって、就職のための手段ではありません。ですから、学部内容と就職とは基本的に切り離して考えて頂いた方がよいでしょう。
もちろん勉強した内容が就職と全く無縁だといっているのではありません。学部での勉強が、あなたの就きたい仕事に対する興味をかき立ててくれることもあります。また、就職活動の基本である面接においては、必ず4年間何を勉強してきたかを問われます。
大学で得た知識・技術を「実社会でどのように生かしていくか」という意識を、もち続けておくことが大切です。

