大学院・社会学研究科 Graduate course マス・コミュニケーション学専攻 教員紹介

  • 2024年度からマス・コミュニケーション学専攻は前期課程・後期課程ともにメディア専攻に名称変更します。

富田Tomita 英典Hidenori 教授 博士(人間科学)甲南女子大学

研究分野

携帯電話に代表されるモバイルメディアがもたらす社会・文化変容を分析することが研究の主題である。

研究業績
  • 『ポスト・モバイル社会:セカンドオフラインの世界』世界思想社、2016年
  • 『インティメイト・ストレンジャー:「匿名性」と「親密性」をめぐる文化社会学的研究』関西大学出版、2009年
演習・論文指導
研究テーマ

情報メディア研究

モバイルメディアでテレビを見て、ラジオを聴き、新聞を読み、通話やメールをするメディア環境が整い、現代人の生活は大きく変化した。同時に、放送と通信の融合、リアルとバーチャルの融合、匿名性と親密性の融合など、これまで相容れない関係にあるとされてきたものがモバイルメディア上で融合しようとしている。今や世界的規模で普及しつつある携帯電話に代表されるモバイルメディアがもたらす社会・文化変容を分析することが研究の主題である。

松下Mastushita 慶太Keita 教授 博士(文学)京都大学

研究分野

メディア - テクノロジーがリアルな経験(働き方・観光・食など)に与える影響や新しいあり方について

研究業績
  • 『モバイルメディア時代の働き方』(勁草書房、2019年)
  • 『デジタル・ネイティブとソーシャルメディア』(教育評論社、2012年)
演習・論文指導
研究テーマ

インターネット・コミュニケーション

web社会において働き方、学習、観光などの領域で新たに起こりつつある経験、場所・空間について研究する。メディア論だけではなく、都市論、デザイン論、学習論、観光論など関連のある領域を架橋しながら研究を進める。またフィールドワークや、自らワークショップなどをデザイン、実践することにも関心のある学生を歓迎する。

三浦Miura 文夫Fumio 教授 博士(政策・メディア)慶応義塾大学

研究分野

音楽とラジオを中心としたメディアプラットフォーム

研究業績
  • 『メディアプラットフォーム構築モデルによる通信・放送の融合』、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士論文、2018年
  • 『少女時代と日本の音楽生態系』、日本経済新聞出版社、2012年
  • 『デジタルコンテンツ革命』、日本経済新聞社、1997年
  • 『インターネット世界への扉』、マガジンハウス、1996年
演習・論文指導
研究テーマ

メディア産業研究

音楽とメディアプラットフォームについて、クリエーティブ、法律・政策、ビジネスモデル、テクノロジーといった4つの視点から研究を行う。担当者は地上波ラジオのプラッットフォームradikoを考案、実用化したが、今後はIoT、5Gといった新しいメディア環境における音楽とラジオを起点とした新しいエコシステムの形成をめざしている。クリエーティブマインドを持ち、実践的アプローチによる研究に関心のある学生を歓迎する。

水越Mizukoshi Shin 教授

研究分野

メディア理論の系譜学。ロボット、AIのメディア・リテラシー。市民参加型メディアのデザインと実践。

研究業績
  • 『メディアの生成:アメリカ・ラジオの動態史』(単著:筑摩書房, 2023年)
  • 『メディア論』(共著:放送大学教育振興会 2022年)
  • “Media Landscape without Apple: A Workshop for Critical Awareness of Alternative Media Infrastructure.” The Journal of Education. 3(2)77-94.2020年.
演習・論文指導
研究テーマ

メディア論、メディア・リテラシー

本演習でいうメディア論とは、コミュニケーションを媒介するメディアに照準し、その存在がどのように人間や社会を規定しているかを明らかにすること、さらにそのあり方をデザインしなおすことでいかに世界を変えていくかを想像し、創造していく研究を意味する。メディアという器に乗るテキストやイメージ、コンテンツの分析、およびその利用行動の研究はしていない。技術やシステム、プラットフォームの社会文化的あるいは政治経済的研究に関心がある人、メディア企業などで実務を経験し、現場を愛してはいるがこのままではダメだという思いに駆られた「批判的実践者」を歓迎する。

水野Mizuno 由多加Yutaka 教授 博士(商学)関西大学

研究分野

広告効果と影響をベースにした広告倫理研究。送り手の広告マネジメントと受け手への社会的影響。

研究業績
  • 『広告コミュニケーション研究ハンドブック』(共編著)有斐閣、2015年
  • 『統合広告論 [改訂版]-実践秩序へのアプローチ』(単著)ミネルヴァ書房、2014年
演習・論文指導
研究テーマ

広告研究

広告は社会現象として社会学的・社会心理学的にアプローチする対象でもあるが、経営・マーケティングの手段・手法として位置付けられることも多い。このような多面的な理解・解釈を行うための幅広い知識の体系を学び大学院生としての自律的研究能力の陶冶に資す。また、多くの広告研究の蓄積はアメリカにあるので英文文献の読解は基本的能力として求められることとなる。

村田Murata 麻里子Mariko 教授 博士(学際情報学)東京大学

研究分野

ミュージアムを「空間メディア」として考える研究をメインとしつつ、近代社会における文化装置・表象装置の有り様に関心を寄せる。

研究業績
  • 『多様性との対話』(共著、青弓社、2021年)
  • 『思想としてのミュージアム――ものと空間のメディア論』(人文書院、2014年)
  • 『ポピュラー文化ミュージアム――文化の収集・共有・消費』(共編著、ミネルヴァ書房、2013年)
演習・論文指導
研究テーマ

メディア論、ミュージアム研究(博士課程前期課程)

ミュージアム、観光地、都市空間、建築など、具体的な空間メディアを対象とする研究を歓迎する。研究方法としては、文献調査はもちろんのこと、フィールドワークや実践研究を組み合わせて行ってほしい。また、メディア論、カルチュラル・スタディーズ、ミュージアム研究、表象文化論、文化社会学、歴史社会学、観光社会学、ポストコロニアル研究など多岐にわたる先行研究を横断的に読み進めながら自分なりの論を組み立てていける視野の広さと基礎体力を求める。

Mori 如子Naoko 教授 博士(社会科学)お茶の水女子大学

研究分野

メディア(主にマンガや雑誌)をめぐるジェンダーとセクシュアリティの分析。

研究業績
  • 「中国におけるBL(ボーイズラブ)マンガ:マンガ表現論から読み解く日本マンガ・アニメの国際的流通」瀬地山角編『ジェンダーとセクシュアリティで見る東アジア』勁草書房、2017年
  • 『女はポルノを読む:女性の性欲とフェミニズム』青弓社ライブラリー、2010年
演習・論文指導
研究テーマ

ジェンダー・メディア研究

メディアの「送り手」「受け手」「メッセージ」などの各局面においてジェンダーが担っている社会的機能を、通時的(ジェンダーとメディアの関係の歴史)・共時的(諸外国との比較)に考察する。メディア研究、文化社会学、ファン研究、家族社会学、ジェンダー論、フェミニズム理論、クィア・スタディーズなどを参照しつつ、「メディアとジェンダー」の関係性を多層的に捉えていく。担当者は、マンガを主な研究対象としてきたが、それ以外の関心領域をもつ学生も歓迎する。

吉岡Yoshioka Itaru 教授

研究分野

ニュース研究や世論研究を軸にマスメディアの役割や政治コミュニケーションの問題を扱っている。

研究業績
  • 「日本の政策過程におけるマスメディアの位置づけ」(『政策形成における価値の生成と変容』関西大学法学研究所 研究叢書 第42冊 2010年)
  • 「テレビ・ジャーナリズムの「受け手」像を探る」(小林直毅・毛利嘉孝編『テレビはどうみられてきたのか』せりか書房2003年)
演習・論文指導
研究テーマ

マス・コミュニケーション理論研究

現代社会におけるマス・メディアの社会的機能について研究をする。より具体的には世論研究やニュース研究を中心にニュースメディアの役割や政治コミュニケーションの問題を検討したい。新聞・雑誌、テレビ・ラジオ、インターネットなど個別のメディアを横断して、広くマス・コミュニケーションの機能や効果・影響に関心のある者も歓迎する。

Liu 雪雁Xueyan 教授

研究分野

グローバル化時代における国際報道や国際コミュニケーションの特徴と課題

研究業績
  • 『新版 メディア論』(共著 放送大学教育振興会 2022年)
  • 『セカンドオフラインの世界』(共著 恒星社厚生閣 2022年)
演習・論文指導
研究テーマ

国際ジャーナリズム研究

デジタル技術の発展とグローバル化の進展が国際間の情報流通にもたらした変化を中心に、メディア論、国際コミュニケーション論、国際関係論などの視点から国際報道、国際ジャーナリズムの可能性や課題などについて検討したい。

松山Matsuyama 秀明Hideaki 准教授 博士(学際情報学)東京大学

研究分野

放送研究

研究業績
  • 『テレビ越しの東京史』(青土社、2019年)
演習・論文指導
研究テーマ

放送研究

放送(テレビ・ラジオ)の歴史、文化についての研究を行う。20世紀以降、マスメディアとしての放送が果たしてきた役割は大きい。放送がどのように発展し、人びとの文化を支えてきたのか。インターネット時代を迎えた今、どこへ向かおうとしているのか。番組や産業、制度、視聴者、制作者を含む、放送というメディアを考える。放送の歴史に興味をもち、インターネット時代の映像文化も射程に入れた学生を歓迎する。

水谷Mizutani 瑛嗣郎Eijiro 准教授 博士(法学)慶応義塾大学

研究分野

インターネット・AI時代における報道機関の憲法上の役割、オンライン・プラットフォームの憲法的統制、オンライン上の偽情報やその他有害情報対策に関する憲法学的検討

研究業績
  • 「放送法制から見たデジタル情報空間」(単著、ジュリスト 1574号38‐47⾴、2022年)
  • 「オンライン・プラットフォームの統治論を⽬指して : デジタル表現環境における『新たな統治者』の登場」(単著、判例時報2487号110‐117⾴、2021年)
  • 「思想の⾃由「市場」と国家 : 表現の⾃由の「環境」構築を考える」(単著、法律時報92巻9号30‐37⾴、2020年)
  • 『AIと憲法』(共著、⽇本経済新聞出版、2018年)
演習・論文指導
研究テーマ

デジタルメディア革命は、私たちの社会の情報流通に多くのメリットをもたらしました。同時に、フィルターバブルやエコーチェンバー、フェイクニュース、ヘイトスピーチ、誹謗中傷の蔓延といった「代償」も生じています。加えてアテンション・エコノミーに基づくビジネスモデルが強まり、オンライン・プラットフォーム事業者が台頭しています。こうしたメディア環境を踏まえて、民主政システムや表現・報道の自由を促進する制度やアーキテクチャのデザインを研究の主眼に置く。

溝口Mizoguchi 佑爾Yuji 准教授 博士(人間・環境学)京都大学

研究分野

社会情報学、写真の社会学、計量社会学

研究業績
  • 「誰が/どのように 地元を離れるのか:連続変数を加味した地域移動分析の可能性」『2015年SSM調査報告書6 労働市場I』(2018年)
  • “From Information Volunteering to Memory Salvaging” Sociology in the Post-Disaster Society (2014年)
演習・論文指導
研究テーマ

深層学習を用いた画像解析を中心とした写真への定量的アプローチと、写真理論や写真史を中心とする定性的アプローチの橋渡しをする研究を行なっています。写真に限らず、非言語的なコミュニケーション手段に関する研究を志す方を歓迎します。