KANSAI UNIVERSITY

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学びのスタイル

 「新しい問題」を解いたという体験が、
研究への意欲を高めてくれています。
理工学研究科 システムデザイン専攻
博士課程前期課程 1年次生
伊藤 瑛志
研究テーマ:長さの異なる成功連に関する待ち時間の同時分布について

確率の問題を専門的に学び始めた4年次生のころ、課題を一つひとつ解き進めるうちに「わかる」の世界が広がっていくことが楽しくなり、大学院への進学を考えるようになりました。そこで安芸先生に相談したところ、「本格的に研究したいのなら、世界でまだ解決されていない問題に取り組んでみては」と勧められ、挑戦することになりました。この問題は「コインを何度か投げ、初めて表が出るまでにかかる回数を記録する。これを何度も繰り返し、その分布を調べる」という作業の応用編。例えば「3回続けて表」が3度出るのと「5回続けて表」が2度出るのはどちらが早いかというような、複雑な条件について、厳密な分布を考えます。数字を変えても成り立つアルゴリズムを求めることができれば解決ですが、場合分けが非常に多く、手計算ではとても間に合いません。しかし、研究室のコンピュータと数式処理ソフトを活用して、一般解を出すことができました。計算結果をシミュレーションとつき合わせ、合っているとわかったときのうれしさは、言葉にできないほど大きなものです。現在は、結果を論文にまとめ、欧文の専門雑誌に投稿する準備を進めています。この研究は「連続システムの信頼性の問題」という分野の最新型に当たります。一歩一歩理解を進め、世の中で役立つような数学研究に挑戦していくつもりです。


数学科
安芸 重雄 教授

単純なモデルの理解から出発して、より現実に近いモデルを探求します。

コイン投げの結果を記述するのが、最もやさしい「統計的モデル」。世の中の現象はもっと不規則ですが、勉強が進めば、日常的現象を説明できる、より複雑なモデルを考えることもできるようになります。伊藤さんは粘り強く問題に取り組み、着実に進歩しています。数学の論文は、審査で認められれば世界中に公開されるため、研究結果が意外な分野に応用されることも。今後が楽しみですね。

※この学びのスタイルは2011年度のものです。

高校までの数学の基礎に基づき、
不可視の領域にまで学びを広げます。
大域解析学研究室
研究テーマ:一般化された極値問題

数学科は、代数・解析・幾何という純粋数学のカリキュラムを組み、数学を真剣に学ぼうという人に門戸を開いています。大域解析学研究室で学ぶ「解析学」は関数の世界を研究する学問で、17世紀に微積分法が誕生して以来、発達してきた数学の分野です。高校生の皆さんは、数IIで関数の微分を学び、与えられた関数グラフの極値や増減を調べて描く練習をし、更に数IIIでは2階の導関数まで計算して、グラフの凹凸を調べたでしょう。そこで学んだのは、有限な区間の関数の性質について。それに対してこの研究室では、人間の直感が及ばない仮想的な世界まで扱います。例えば限りなくある値に近づいていくけれど、どこまでいってもその値はとらない(このことを「漸近的にある値に収束していく」と言います)関数の場合にも、極値を仮想して導関数を調べていくのです。1960年代に行われたこれらの研究は、微分幾何学の分野に大きく貢献することがわかり、応用研究が進みました。数学は本来、身につけるのに長い積み重ねが必要な学問。大学での4年間は、本格的な研究に向かうための基礎を養う時期だと考える必要があります。しかし「与えられた問題をやる」から「自分で問題をつかむ」まで進めれば、その先には非常におもしろい世界が開けています。


数学科
竹腰 見昭 教授

数学の力を伸ばすためには、言葉や歴史を幅広く学ぶ必要があります。

数III、数Cなど高校数学を十分勉強すること、そして、国語をもっと大切にしてください。表現や理解のあいまいさが誤解につながるので、きちんと質疑応答できる力が必要です。また、歴史も大いに重要。多様な理論を時代背景からも理解できるよう、数学科では数学史の講義も充実させています。

※この学びのスタイルは2010年度のものです。

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