


1970年の日本万国博覧会で展示されてから9年後、世界に先駆けて携帯電話の実用化が日本で行われました。実用化後の30年の間に、携帯電話は小型・多機能・高性能と大きな変化を遂げてきました。最初は大きくて重たく、通信費も高額であったために、気軽に携帯することができなかった携帯電話。しかし今では、何百万画素というカメラが付き、動画が撮れて、音楽やビデオクリップまで見られるものが、手のひらにすっぽりと収まるまで小さくなっています。もちろん、電気電子情報工学の粋を結集したLSIなどの小型化は言うまでもありませんが、機械工学や物理学・数学も携帯電話の進化を支えています。例えば、1cm角のLSIの裏面では、直径0.2mmほどのたくさんの金属球がLSIと基板をつないでいますし、新たな機械加工技術や光学応用技術があるからこそ、ボディーのデザイン変更も頻繁に行われます。欲しい機能を欲しい形状にして便利に使える携帯電話は、さらに進化を続けるでしょう。
ケータイの通信技術や液晶の表示、音楽の再生やテレビの受信の原理を担っている「物理学」。ケータイの部品として使用されている半導体、電池、通信機器、それらを動かすためのソフトを開発する「電気電子情報工学」。それぞれの部品をケータイの形に組み立てる「機械工学」。システム全体の理論的な基礎として欠かすことのできない「数学」。システム理工学部では、ケータイに関わるこれらすべての学問分野を網羅しています。今後のケータイの機能が進化するか、停滞するかは本学部にかかっているといっても過言ではないでしょう。