あなたの身近な「スマートフォン」は、実はシステム理工学部で学ぶ知識によって作られているのです。
数学はヒミツの守り神?
進化する暗号方式
インターネットで個人情報を送信する際、盗聴される危険にそなえて暗号化することが広く行われています。(SSL通信など)。その原理には数学の理論が不可欠で、この技術はさらなる発展が期待されます。
無数の電波が飛びかう世界。
きちんと情報が届くのはなぜ?
異なる周波数の電波を使う多重通信方式によって、混信することなく相手に正しく情報が届くのです。電磁気学の基本法則「マクスウェルの方程式」を大学の物理で一緒に楽しく学びましょう!
どんどん薄くなるスマホ。
中身はどうなってるの?
電子部品の小型化、長時間の連続使用を実現するバッテリー、直感的な操作ができるインターフェイスなど、ハードウェアからソフトウェアまで幅広い技術の進化により、さらなる小型化・高機能化が進むと考えられます。
使いやすくて、丈夫で、しかも
かわいいスマホ端末を作るには?
あらゆる材料を検討したうえで、機能やデザインに応じて部品を加工し、新たなスマートフォンとして組み立てる。材料開発、精密加工技術、自動組み立て技術、基板回路の高密度化など、機械工学の発展がスマートフォン開発には不可欠です。
グローバル教育
グローバル社会で活躍できるエンジニア育成特別プログラム
話題の研究レポート
レポート1
映画「君の名は。」を彩った
京組紐が圧電センサとのコラボで
フランス・パリでデビュー
狙った動きだけをキャッチできる世界初の組紐センサ。
先端の工学技術と京都の伝統美が、海外の人々を魅了。
映画「君の名は。」のキーアイテム「組紐」と「ウェアラブルセンサ」のコラボが、パリで行われたプリミエール・ヴィジョンで発表され、海外のマーケットで大きな話題に。それが世界初の「組紐センサ」です。伸び縮み、曲げ伸ばし、ねじりといった体の動きによって発電し、キャッチした情報をスマートフォンなどに送信が可能。飾り結びのアクセサリーにすれば、つけた人の脈拍、呼吸といった複数の情報を受け取れるため、離れたところにいる高齢者やペットの見守りなど、さまざまな方面での実用化が期待されています。このファッショナブルかつ先進的な開発は田實 佳郎先生の研究室と帝人株式会社との連携によるもの。「最先端のAIやIoTを支える技術も、人の心に響かなければ社会に広まっていきません。学びの中で、柔軟な視点や発想も育みたいですね」。詳細は、検索キーワード「圧電組紐 計測物性」でホームページへ。
レポート2
京都大学医学部附属病院と連携
VRで内視鏡手術の歴史を変える
MR(ミックスド・リアリティ=複合現実)を駆使し、
音声と視線で操作できる手術支援システムを開発。
「手術中に患部の映像を執刀メンバーで共有し、メスを入れる範囲を示しながら検討できれば、どんなにいいだろう」。京都大学医学部附属病院との連携による開発プロジェクトは、こんなニーズからスタートしました。音声や視線で操作できることから、手袋をしたまま空間にディスプレイを出現させ、ソフトを立ち上げて、電子カルテの閲覧、ジェスチャー入力も可能。内視鏡による手術では、患部の映像に視線でラインを引いて執刀メンバーの理解を高めれば、腫瘍を確実に取り除くことにつながります。小谷 賢太郎先生はシースルー型ヘッドマウントディスプレイなどのハードを選び、アプリケーションソフトウェアをオリジナルで作成し、手術に特化したシステムを構築してきました。「手術の精度を高める、達成感の大きい開発。音声認識、通信速度などを向上させ、3年後の実用化をめざします」。
満喫!リケジョライフ
「やりたかった研究ができた!」
「飛び込んでみてよかった!」
研究が楽しくて笑顔いっぱいの
リケジョが集結!!
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理系の力を教育分野に
私は家庭教師のように生徒の学習をサポートするソフトウェアを開発中。生徒が学んできた内容を解析してヒントを出し、正解に導くなどが可能です。今後は理系にも介護や教育といった分野の開発が増えてくることでしょう。数式や記号は意外と難しくありません。やってみると面白いですよ。
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工学の観点から医療に役立つ
容器の形、容器内の障害物などによって変わる、液体の流れ方を解析しています。液体の濾過や分離について解明する基礎研究を行っており、医療分野に役立つ可能性もあります。理系学部への進学をためらう女子もいるようですが、もったいない!興味があるならあきらめず、一緒にトライしましょう。