KANSAI UNIVERSITY

政策創造学部生による取組み

政策提言シンポジウム(2015年度)

2015年11月19日と12月4日の2度にわたり、政策創造学部生による政策提言シンポジウムを開催しました。政策創造学部では、今後も学部教育の一環として、学生が主体となり企画・運営を担当する「政策創造学部生による政策シンポジウム」を継続していく予定です。

第2回政策提言シンポジウム地域コミュニティの再生と包括ケア構想(石田成則ゼミ)

地方創生が叫ばれていますが、地方の人口減少による市町村消失や地域コミュニティの崩壊に歯止めがかかりません。地域コミュニティの崩壊には、大都市圏への人口流失や交流人口の減少により、地域住民同士の結び付きが弱まり、助け合いの関係が希薄化しているという背景があります。こうした現状では、住民参加型福祉サービスの展開に期待する地域包括ケア構想をいくら唱えても意味がなくなってしまいます。大阪もこうした現状とは無縁でなく、首都圏への人口流出が続いており、また住民同士の各種交流を通じた結び付きも弱体化しているのが現実です。こうした現状を見据えて、シンポジウムではその改善策・解決策を提言しました。まず、片岡哲司氏による住民参加型福祉サービスの現状と問題点について基調報告を行いました。そこで明らかになった課題に基づいて、石田ゼミナールの3年次生が2組に分かれて、「地域活性化に果たす社会的企業の役割」と「地域コミュニティ再生のための住民間相互扶助」について、それぞれ提言を行いました。その後、約150名の地域住民、学生・院生、そして専門家を交えて討論。それぞれの提言を実現するための具体策などが活発に議論され、盛況のうちに幕を閉じました。

ゲストスピーカー
  • 片岡 哲司氏
    (大阪府社会福祉協議会 地域福祉部長)
パネリスト
  • 片岡 哲司氏
  • 政策創造学部 石田ゼミ3年次生

第3回政策提言シンポジウム人の流れを千里の未来へ ~学生と考える千里ニュータウンの今後~(岡本哲和ゼミ)

ゲストスピーカーに千里市民フォーラム代表の山本茂氏をお迎えして、岡本哲和教授の専門演習Ⅰのゼミ生が、「人の流れを千里の未来へ ~学生と考える千里ニュータウンの今後~」と題し、シンポジウムを開催しました。このシンポジウムでは、まずゼミ生から、千里ニュータウンの現状と学生による問題提起を発表。これを受け、その具体的な政策として「シェア畑を通じた地域交流」「保育サークルの運営を通じた地域交流」の提案を行いました。また、千里市民フォーラム代表の山本茂氏から、千里ニュータウン誕生の経緯や現在に至るまでの歴史、日本初のニュータウンとしての地域活性化への取り組みと今後の課題について説明を受け、学生の政策提言に対しても、率直な感想をいただきました。その後、山本氏とゼミ生が今後の千里ニュータウンの未来についてパネルディスカッションを行い、有意義な意見交換も行いました。

ゲストスピーカー
  • 山本 茂氏(千里市民フォーラム代表)
パネリスト
  • 山本 茂氏
  • 政策創造学部 岡本ゼミ3年次生

アカデミックフェア(2015年度)

政策創造学部では、学生が主体となって日頃の研究成果を発表する「アカデミックフェア」を開催しています。 2015年度は9組のグループが参加し、分科会形式で自身の研究テーマを発表。
4年次生は卒業論文をふまえた研究成果を発表するため、下位年次生にとっては自らの研究テーマを考えるいい機会となり、学年を超えたつながりが生まれています。

最優秀賞

地方活性化の鍵は『交通』にあり 少子高齢化に伴う地方の人口減少や都市部への人口流出は深刻な問題となっています。この事態を改善するためには、「まち」と「まち」をつなぐだけでなく、「まち」の中での交通利便性を向上させることが重要です。今回の発表では、特に地域住民の手によって運営されている交通機関を紹介し、地方で公共交通を持続可能なものにするにはどうすれば良いか、を考えます。

受賞者の声

多彩な研究テーマから刺激を受けられる魅力。アカデミックフェアの運営に携わっていた先輩の影響で、まだゼミに所属していない2年次生のときに一人で出場しました。 コミュニティバスを通した地方活性化策について研究し、私の地元である三重県での事例も交えて発表したところ、なんと最優秀賞に! ほかの発表者のプレゼンテーション技術や多彩な研究テーマにも刺激を受け、貴重な経験を積むことができました。 政策学科 地域・行政専修 4年次生 
髙松 宏幸(三重/県立名張西高校出身)

〈2015年度 研究テーマ〉

発表タイトル
世論調査における結果の差と原因

世論調査の内容や利用方法は多岐にわたりますが、国民的関心事や時事問題を問うときに、複数のメディアが同時期に同テーマの調査を行うことは稀ではありません。しかし同じようなテーマでも、結果に数10%という大きな違いが生じることが少なくないのです。このような差はなぜ生まれたのか、集団的自衛権の行使容認における世論調査を例に、原因を探ります。

発表タイトル
国家神道と現代日本人の宗教観

日本人の多くは自分を無宗教だと思っていますが、お盆にお墓参りをしてクリスマスを祝います。多くの日本人はこれらを宗教行為と意識しておらず、イベントごととして認識しています。この状況の背景には、新政府により行われてきた国策があります。明治維新以降、新政府が国家統合のために用いた「神道」に着目しながら、現代日本人の宗教観を探ります。

発表タイトル
『星の王子さま』
~こどもとおとな~

『星の王子さま』の「大切なことは目に見えない」というフレーズの「大切なこと」とは何なのかを明らかにします。個々のシーンを分析し、作者サン・テグジュペリ氏の思想を通して、問題へのアプローチを試みます。『星の王子さま』は単純な大人批判ではないことを示したうえで、物語で用いられている「子どもと大人」のメタファーなどについて先行研究にも触れながら解き明かしていきます。

発表タイトル
中国残留邦人の帰化と永住に関する考察

第二次世界大戦後、満州国へ日本人移民が引き揚げる際、混乱のために一部の日本人が中国に留まらざるをえませんでした。彼らは中国残留邦人と呼ばれることとなり、政府の対応の遅れなどから長い間日本への帰国を果たすことはできませんでした。帰国した彼らを待ち受ける「国籍」の問題に着目し、日本への帰化・永住という選択肢に関して比較・検討を行います。

発表タイトル
安倍政権下の日韓関係の変容

前進の兆しを見せ始めた日韓関係について、①日韓首脳会談が開催される前後の政治分析、②第1次安倍政権と第2、3次安部政権下の政治的スタンスと日韓関係、③韓国の盧武鉉大統領政権(第1次安倍政権時)と朴槿恵大統領政権(第2次・3次安倍政権)の政治的スタンスと日韓関係、④日韓関係を取り巻くアクター関係、⑤自分の経験談の5つの項目を軸に検討します。

発表タイトル
古代エジプトとピラミッド

世界最大級の石造建築物であるピラミッドは、いつどのように、何のために造られたのでしょうか。アル=マムーンに始まり、ピタゴラス、ニュートンなど偉人の考えから通説への推移、これまでのピラミッド研究を比較検討します。また、同時にピラミッド建造を利用した古代エジプト人の国の統治方法や、ピラミッドが王墓であることに対する疑念などを探ります。

発表タイトル
ローカル線活性化における
サポーターの役割(貴志川線を例に)

少子高齢化などの問題が重なり、地方の公共交通機関は危機的な状態に陥っています。しかし、和歌山県の貴志川線は県外からの観光客も多く、国土交通省に地方ローカル線活性化の例として推奨されています。なぜ貴志川線はここまで注目されるようになったのか。存続運動の主体である「サポーター」の存在に注目し、他地域との比較検討を通して、今後のローカル線のあり方を探ります。

発表タイトル
現代日本の地方議会改革
~二元代表制の現実と課題について~

日本の地方自治制度は、首長と議員が住民に直接選ばれる二元代表制を採用しています。議会は審議や議決の役割を担い、首長とは相互牽制関係が求められています。ところが、議会は形骸的審議や行政決定の追認機関化などの批判を受けています。議会がこのような批判を受ける要因や各地方議会における議会改革など、地方議会と議会改革の必要性に関して複数の観点から述べます。

ページトップへ