KANSAI UNIVERSITY

学部長からのメッセージ

現代社会の多角的な理解力、課題解決への責任ある実践力
― 学部創立10周年を迎えて ―

政策創造学部長 小西 秀樹教授 本日、関西大学政策創造学部は創立10周年を迎えました。
本学部は、関西大学としては13年ぶりの新学部として2007年4月に設置され、13年4月には国際アジア法政策学科を新設し、政策学科との2学科体制となりました。また11年4月には、本学部を母体として大学院ガバナンス研究科修士課程が設置され、15年4月には博士課程に改組されました。この10年、国内外の様々な皆様、公的機関、企業、団体から賜りました多大なる御理解、御協力に対し、厚く御礼申し上げる次第です。何より、社会各界における卒業生、修了生の活躍は学部スタッフの誇りとするところであり、深く敬意を表するものです。

本学部が目指すのは、関西大学が学是とする「学の実化」(学理と実際との調和)の現代的展開、21世紀関西大学の新しい教育モデルの構築と実践です。すなわち、変化するこの時代を多角的にとらえ、社会を担う強靭さ、責任感を養うにふさわしい、学生の「主体的な学びの場」でありつづけよう、ということです。この「主体的な学び」とは、ただ発表し、議論し、実践をしさえすればよいというものではありません。「主体的な学び」であればこそ、その姿勢だけでなく、内容と方向性、社会的意義が厳しく問われることになります。

学位授与方針としても掲げていますが、政策学科は「新たな時代的変化を見据え、社会科学全域を横断した多様な視点から現代社会の諸問題に挑む地球規模の思考力、行動力を持ち、豊かな地球市民社会を創造できる」人材育成を、国際アジア法政策学科は「新たな時代的変化を見据え、欧米とアジアの法を学ぶことを通じてグローバル社会に通用する政策を立案し、国際社会に貢献する」人材育成を、それぞれ推進しています。両学科の重点は異なりますが、貫くものはただひとつです。国内外、官民いかなる場においても、「現代社会における多様な問題を総合的、学術的に把握、考察し、課題と解決策を見いだす能力、それを実行・実現する力」を養ってほしいということです。

こんにち、適切な解決を必要とされる政策課題は多岐にわたり、深刻さを増しています。適切な政治的リーダーシップも期待されています。しかし学問の場においては結論を急ぐのではなく、何が適切なのか、ものごとの性質、他者の価値観や意見を客観的、多角的に理解することが必要です。一方、政治や経済、人間行動や組織の本質は、そう劇的に変わるものではなく、歴史に学ぶことも有益でしょう。しかも現実社会への関心、それを担う気概は強くもちつづけてほしい。もとより現実社会に関わることは、それが人びとの生活領域に立ち入るものである以上、その自覚と責任を伴います。多角的な学術的観点、社会生活に対する鋭くも温かい理解力を磨き、そして実践における責任感を培うことが要請されます。

本学部学生のみなさんには、政治学、経済学、法律学、経営学など幅広い講義科目で「主体的な学び」の内容を豊かにし、多角的な観点を養い、演習科目を柱とする少人数教育で、まさに「主体的な学び」が何であるのかを学び取っていただきたい。国際化プログラム、地域社会との連携プログラム、あるいは学生主体の政策提言企画に挑戦し、現実社会と教室の往来によって、「主体的な学び」を自省し、その社会的意義と責任のあり方を考えていただきたい。変化する現代社会、ますます本学部の真価が問われることになります。今年度は、国際化教育、キャリア・デザイン教育の充実を図るため、カリキュラム改革を実施します。10周年を迎えた本学部は、よりいっそうの教育の質保証に取り組んでまいります。

2017年4月1日

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