歴史と沿革
1) 文学部の誕生
1924(大正13)年に関西大学文学部の前身である専門部文学科が開設されました。文学科の開設にあたっては、当時の駐日フランス大使ポール・クローデルの勧めによるところが大きいと伝えられています。詩人としても高名であった彼は、本学の開設した「学の実化」講座に講師として来学した折り、大学首脳陣に文学部の設置を熱心に勧め、これを機に文学科が開設されました。翌年には法学部を法文学部と改称するとともに、ここにも文学科(英文学・哲学)を新設することが決定され(開講は1928年)、同時に専門部文学科は国漢文専攻科と英文専攻科に分離しました。
| 1886年 (明治19) |
関西法律学校が開校 |
| 1924年 (大正13) |
専門部に文学科が開設される |
| 1925年 (大正14) |
法学部を法文学部と改称し、文学科(英文学・哲学)の新設決定(開講は1928年) |
| 1925年 (大正14) |
専門部文学科が国漢文専攻科と英文専攻科とに分離 |
2) 試練と復活
こうして誕生した文学科のその後の歩みは必ずしも順風満帆ではありませんでした。昭和初期の不況期に志願者が減少すると、1933(昭和5)年理事会は文学科の廃止を決議しました。この決議に対して、在学生を中心に激しい反対運動が起こり、学生によるハンガーストライキも行われた結果、廃止案は最終的には撤回されましたが、第二次世界大戦中には、「戦時教育措置」による文科系学部の統廃合によって、文学科は廃止を余儀なくされました。しかし戦争が終わるとまもなく、英文学科が復活し、1948年新制大学の発足とともに、哲学・国文・英文の3学科からなる文学部がはじめて独立することになりました。
| 1933年 (昭和 8) |
文学科廃止に反対するハンガーストライキ |
| 1944年 (昭和19) |
文科系学部の統廃合で文学科廃止 |
| 1945年 (昭和20) |
法文学部を法学部に改称 |
| 1947年 (昭和22) |
法学部を法文学部に改称、英文学科復活 |
| 1948年 (昭和23) |
新制大学に移行し、文学部(哲学科・国文学科・英文学科)設置 |
3) 発展と充実
その後の約50年の間、文学部はさまざまな専門領域の充実・発展に努めてきました。1949年には新聞・史学・仏文・独文の4学科、1951年には東洋文学科が開設され、8学科を要する多彩な学部となりました。1967年には社会学部マス・コミュニケーション専攻の設置に伴って新聞学科の募集は停止されましたが、同年教育学科が開設され、現在の文学部の基本的な体制ができました。その後も時代の要請に応えるために、学科の名称変更やカリキュラム改革を積み重ねて、社会のさまざまな分野に優れた人材を輩出してきました。例えば日本史の教科書にも載っている高松塚古墳の発掘は、1972年に文学部考古学研究室の学生・卒業生を中心に行われたもので、その中には現在考古学界の第一線で活躍している方もたくさんいます。
| 1949年 (昭和24) |
新聞学科・史学科・仏蘭西文学科・独逸文学科を設置 |
| 1951年 (昭和26) |
東洋文学科を設置 |
| 1967年 (昭和42) |
新聞学科募集停止 東洋文学科を中国文学科に改称 教育学科を設置 |
| 1972年 (昭和47) |
高松塚古墳発掘 |
| 1978年 (昭和53) |
史学科を史学・地理学科に改称 |
| 1987年 (昭和62) |
仏蘭西文学科と独逸文学科を、フランス文学科とドイツ文学科に改称 |
| 1998年 (平成10) |
英文学科、国文学科、フランス文学科、ドイツ文学科、中国文学科を、それぞれ英語英文学科、国語国文学科、フランス語フランス文学科、ドイツ語ドイツ文学科、中国語中国文学科に改称 |
4) 21世紀の文学部
この10年ほどの間に、文学部を取り巻く状況は大きく変化しました。これまで文学部にはなかった新しい専門分野や、複数の専門分野に関連する複合的領域の重要性が高まり、また同時に学生の興味・関心やライフスタイルも、これまで以上に多様化してきたのです。この変化に対応するため、文学部では2000年にインターディパートメントを開設して、新領域や複合領域へとウィングを拡げ、2003年には昼夜開講制を導入して、各自のライフスタイルにあわせた時間割編成を可能としました。そして創立80周年にあたる2004年、関西大学文学部は、従来の8学科を廃して総合人文学科1学科のもと10専修が展開する新体制に移行し、多様なディシプリンと活発なプロジェクトによる21世紀の人文学の拠点をめざして生まれ変わることになりました。
こうして始まった改革は、2005年には「テーマ・プロジェクト教育」の開始、2006年度には5つの新専修の設置へとつながっています。また改革の進行に伴い、デイタイムとフレックスの両コースは2006年度から統合され、昼夜開講制を廃止することになりました。
| 2000年 (平成12) |
文学部インターディパートメント開設(ヒューマンサイエンス、図書館・人文情報の2コース、日本・アジア文化論、ヨーロッパ文化論の2副専攻) |
| 2003年 (平成15) |
昼夜開講制に移行 インターディパートメントの副専攻を廃止し、エリアスタディーズを開設 |
| 2004年 (平成16) |
8学科を廃止し、総合人文学科1学科のもとで10専修が設置される新体制へ移行 |
| 2005年 (平成17) |
テーマ・プロジェクト教育を6テーマで開始 |
| 2006年 (平成18) |
英米文化、芸術学美術史、心理学、映像文化、文化共生学の5専修を新設 昼夜開講制の廃止 |
| 2007年 (平成19) |
比較宗教学、地理学・地域環境学、初等教育学の3専修を新設 |
| 2009年 (平成21) |
アジア文化の1専修を新設 |
| 2010年 (平成22) |
日本史・文化遺産学の1専修を新設 インターディパートメント、身体運動文化の2専修を廃止(2009年度以前入学生には開設中) |


