ゼミ紹介 Research Focus(広兼ゼミ)

hirokane Seminar 「技術の向こうに、研究者の感性が見える。」広兼道幸教授【広兼教授のモットー】「社会で貢献できる人間力を育てる。」 考える力、行動する力、人に伝える力、人を理解する力、社会にでた時に求められるそんな力を身につける。それが、大学で学ぶべきことだと考えています。まず学外に出ていろいろな人と接することが必要です。このような学びの場を提供し、成長を見守りたい。

これからの安心できる社会を手助けするシステムを創りたい。

声を認識して文字を入力してくれるコンピュータや、自動車が道路標識を認識して運転をサポートしてくれるシステムなど、もうすでに実用レベルまで達しているのをご存知でしょうか。

人間には、目や耳、鼻、そして皮膚など、たくさんのセンサーが備わっていますよね。そして、そのセンサーから受け取った情報で感情や行動は微妙に変化します。それら人間のセンサー情報や感情、行動を科学して、安心できる社会に貢献できるシステムや技術について研究をしています。

学生の研究テーマを例に挙げると、病院で長期医療を受けている患者さんや高齢者のための医療福祉施設で活躍することのできるロボット。その中でも、人間の感情面をケアするペットロボットの研究があります。ペットセラピーといって、動物には人間の感情を癒す効果があることが知られていますが、実際の医療や介護の現場では、衛生面などさまざまな問題があり、ペットを飼うことはできませんよね。そこで、人間の感情を認識して行動するペットロボットがいたら、患者さんの心のケアに役立つのではないか、そんな発想で研究を進めている学生もいます。

社会との繋がりで、社会人として必要なスキルを身につけるゼミをめざしています。

私が重視するのは成績ではなく学生の「個性」。さまざまな研究をするためにも、成績ではなく個性を大切にしていきたい、そう考えています。このゼミに入って何がやりたいのか、何に興味があるのか、それこそが研究に一番大切なモチベーションですし、やりたいという積極的な気持ちが自分を成長させる推進力ですから。さまざまな意見を持っている個性がぶつかりあうことで、これまでに考えもつかなかった新たな発想が生まれることがあります。このことを期待して、学生たちの自主的な学びをサポートしたい。

これから社会に出る大学生には、研究だけではなく、実社会と接する機会も大切です。
子供たちの理系ばなれがささやかれる中、「算数っておもしろい!」と思ってもらえる授業をロボットを使ってできないか、そんな発想から「小学校でのロボットプロジェクト」を学生が主体となって立ち上げ、実際に小学校で授業を行っています。まさに、さまざまな個性から生まれた新たな発想ですね。他にも、安全・安心な地域社会のためのハザードマップや災害時の避難行動シミュレーションへの協力など、地域とも協力しながら、実社会に出た際に求められるコミュニケーション能力を磨くチャンスの提供を心がけています。

大学に科せられた使命の3本柱は、「教育」「研究」「社会貢献」です。何事もバランス良く、個性と広い視野を持った社会人になって欲しいですね。

students' COMMENTS

個性にあった自主的な学び–やる気のある人はトコトン吸収。

ゼミ生の大半は、先生に惹かれて入ったんじゃないでしょうか。とにかく活気がある、面倒見のよい、先輩後輩仲の良いゼミですね。一見、理系色の強いゼミですが、実は文系出身の学生もたくさんいますし、プログラミングができない学生がいたりすると、大学院生の先輩まで一緒になって教えてくれるんです。
興味を追い求め、積極的に学ぼうとする人はトコトン、もうイヤっていうほど吸収できます。

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小学校のロボットプロジェクトや企業のシミュレーションプロジェクトなどに関しても、やる気のある人手を挙げて!という感じです、というか実際そうでした。何をするのか、どのメンバーでやるのか、何を吸収するのか、すべては学生の自主性が重視されます。
「ロボットを使った算数や総合学習の授業を考えてね」が先生から与えられるミッションで、後は学生に任されますから、もうこっちは「えっ、え~どうするよ?!」です。

ロボットを動かすといっても、床の材質によってロボットの進み方が違うんです。小学校に欲しい材質のものがなければ、摩擦係数の近い材質を用意して持って行かなければならない。自分たちで一から考えて、悩んだり、上手くいったりいかなかったり、試行錯誤するからこそ身につくことがたくさんあるんですよね。
高校までは受け身的な授業ですし、自分で掴みに行く姿勢ってなかなか身についてないと思うんです。
でも、社会に出たら自分で掴みに行く姿勢が求められますし、計画力・実行力・コミュニケーション能力の全てが求められますよね。

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イベントが豊富なのが広兼ゼミの特徴。

広兼ゼミを語る上で外せないのが、夏休みにある夏季集中ゼミですね。去年は白浜、一昨年は城崎に行きました。ここでは4年生なら卒業研究、3年生なら各プロジェクトの進捗状況といった感じで、半年間掛けて学んだ事を発表します。他にも春には新入生歓迎会、冬には忘年会もあります。OB・OG会も開かれていて、ゼミの卒業生の先輩方が出席されます。学会発表などで東京へ行く時は、東京で働いている先輩方も飲み会に参加してくれるんですよ。仕事の話や会社の話など社会に出てからの貴重な意見が聞くことができますし、OBとの繋がりが深いのも広兼ゼミの特徴ですね。

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すぐそこにある、実社会で求められる力を身につけられます。

大学3年次生4年次生って、もうそこに実社会があるわけです。
広兼先生は、もともと民間企業で、関西国際空港などの埋立地の地盤沈下をシミュレーションするシステムや地域住民の避難誘導を支援する防災システムの研究開発などを通して、安全に安心して生活できる社会の構築に係るコンサルタントの経歴を持たれているので、実社会で役立つ力、貢献できる力、広い意味で言うと「人間力」を大切にされています。

いま行動しないでどうするのよ、いま身につけないでどうするのよって、そんな気にさせてくれる楽しいメンバーと先輩、そして先生がいる、やる気のある人にはもってこいの環境ですよね。