関西大学 人間健康学部

講演会・シンポジウム等Seminer

すこやか教養講座(第2期)の第1回を開催しました。

  • ■日時

5月21日(土)に、すこやか教養講座(第2期)の第1回を開催いたしました。

講 師:竹内 洋(関西大学人間健康学部長)
テーマ:石坂洋次郎の時代

「青い山脈」、「陽の当たる坂道」など、かつて戦後すぐの日本で全盛を
極めた石坂洋次郎の作品。これらの作品はいかなる理由で当時の日
本人に受容されたのでしょうか。また、現在の日本にどんな問題を提
起するきっかけを与えてくれるのでしょうか。竹内先生のユーモラスな
語り口で進んだ今回の講座では、実際に先生が足を運んだ石坂洋次
郎ゆかりの地、秋田県横手市の写真や、映画化された作品も鑑賞し
ながらこの問題について考えてみました。

戦後、それまであった封建的な意識が日本人を支配していた時代に、
石坂洋次郎の作品は、女性が自己主張し、活発に前進していく姿を
描きました。これはまさに進歩主義の象徴ともいえる内容だったのです。
戦前に比べて、学校へ行く期間が長くなった戦後の新たな学校制度は、
青春の大衆化を引き起こしました。また、新たな都市生活の憧れ、
その理想モデルとして石坂洋次郎作品は受容されたのです。
しかし、現在ではこれら大衆の自己主張が行き過ぎた形を見せており、
「エゴイズム」の様相をも見せているという竹内先生も問題提起もあり、
考えさせられる講座でもありました。

次回以降も充実した講師陣でお届けしますので、ご期待ください。
ひきつづきご応募お待ちしております。

すこやか教養講座(第2期)ご案内
http://www.kansai-u.ac.jp/Fc_hw/2011/04/2-2.html

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