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関西大学経済学部主催のGoLDプログラム(台湾)を実施しました! <その3 完結編>

2017/12/25

関西大学経済学部主催の短期留学プログラムである、GoLD(Global Leadership Development)プログラムの、台湾(高雄第一科技大学・台湾大学・政治大学)プログラムが2017年12月17日から始まりました。

4日目(12月20日)は、まず、行天宮を見学しました。日本とは異なる参拝方法やおみくじの引き方を体験し、学生の一人は、「まるで神様と細かく対話しながら手順を進めていくみたいだった」と話していました。

行天宮

その後、新北市立鶯歌陶磁博物館を見学しました。素敵な焼き物の展示を楽しむことができたばかりか、こうした素材が、半導体、セラミック、そして航空宇宙産業を支える素材の源流になっているという見方を展示から伺う知ることができました。

新北市立鶯歌陶磁博物館

 午後から玄奘大学を訪問しました。同大学國際餐旅暨管理學院の応用外語系の系学生会と企業管理系の系学生会、そして、10月16日に関西大学を訪問して本プログラムの学生との交流ワークショップに参加した8名の学生が、歓迎クリスマス会を企画してくださいました(2日間にわたる玄奘大学との交流会は、應用外語學系 池田辰彰先生の多大なご助力で実現しました)。クリスマス会のゲームを通じて両大学の学生たちはすぐに打ち解けることができました。

玄奘大学

夕方からはクリスマス会のグループで新竹市街を探検しました。玄奘大学の学生たちに、普段から彼らが飲食やショッピングで利用しているお店を案内してもらい、「ここで生活している人々にとっての新竹」を堪能することができました。本プログラムは「グローバル・リーダーシップ・ディベロップメント」という名前がつけられていますが、学生たちはこの日、国際交流というグローバルな活動を通じて「ローカルを深く理解する」という素晴らしい経験をすることができました。  

5日目(12月21日)は、玄奘大学國際餐旅暨管理學院 張静文院長が、ご担当のInternational Communicationという授業の一コマを使って本学のためにワークショップを開いてくださいました。玄奘大学側の参加学生は、応用外語系の英語学科と日本語学科の学生、企業管理系の学生という語学や専門知識において異なる背景をもっていました。そこで、ワークショップは、英語、中国語、日本語を学生たちで通訳し合いながら進めました。まず、アイスブレイクとして、日台の大学や大学生の共通点・相違点についてグループごとで話し合い、フロアに向けて発表しました。

玄奘大学

場に活気が出てきたところで、コミュニケーションを図りながら共同作業を達成するゲームを始めました。それは、パスタ、紙テープ、マシュマロを使ってタワーを建て、タワーの高さで勝負するというゲームです。どのグループもすぐにゲームに没頭しました。しなるパスタを安定させるために口々にアイデアを出し合い、作業を進めていきました。出来上がったタワーを見ると、グループごとにアイデアの「個性」が違っていました。

玄奘大学 玄奘大学

ゲーム終了後、「振り返り」のワークをしました。まず、張先生が、それぞれのアイデアの優れている点、斬新さを的確に評価し、また、組み立てるプロセスの中で各グループが努力・工夫した点を見抜き、全員に伝えました。次に、各グループの学生たち自身が、自分たちのタワーの見どころ、上手くいったこと、失敗したこと、苦労したこと、を全員に発表しました。

 このワークショップの面白い点は、3つありました。一つめは、共同作業に没頭することでコミュニケーションが促進される点です。二つめは、グループのメンバーそれぞれの個性やメンバー間でどのようにコミュニケーションをとったかがタワーという成果物の個性として表れる点です。三つめは、「振り返り」のワークをすることで各グループのコミュニケーションの様子を参加者全体で共有すること、いわばコミュニケーションについてコミュニケーションする点です。

玄奘大学 玄奘大学

学生たちは、玄奘大学の教員・学生のホスピタリティに感動し、別れを惜しみながら、次の訪問地に烏山頭ダムに向かいました。その巨大さと、夕刻の空を写して淡い青色に染まる水面の美しさに息をのみました。烏山頭ダムは、日本統治時代に石川県出身の八田與一が設計・監督したダムです。先人が嘉南の大地を潤し豊かな農地に変えたインフラストラクチャーをつくったことを学び、その当時は台湾史と日本史がこのときはつながっていたことを実感しました。

烏山頭ダム

6日目(12月22日)の午前中は、科技南部科学工業園区(台南)を見学しました。まず、同園区管理局投資組の許さんと茆(マオ)さんが園区の概要を説明しました。先端的な産業を誘致するためのよく知られた方策(立地としての価値を高めるための土地への投資、税制優遇、良質な行政サービスの提供)のほかに、園区内で働き生活する人々の心の豊かさを高め、彼らの交流を促進するための取り組み(芸術振興、生物多様性の維持、有機農園や直売所の設置)にも管理局が力を注いでいることが印象的でした。学生たちは、経済学的に理解しやすい投資のみならず、こうした文化的投資がイノベーション政策として積極的に実行されていることに驚いていました。管理局建物内での説明を受けたあと、広大な園区内をバスで回りました。

科技南部科学工業園区(台南) 科技南部科学工業園区(台南)

科技南部科学工業園区(台南)

午後は、国立高雄第一科技大学を訪れ、ワークショップを行いました(同校の黄吉村教授の多大な支援のおかげで実現しました)。4つのテーマ(鴻海のシャープ買収、就職活動、働き方改革、TPPとRCEP)について本学学生と高雄第一科技大学の学生それぞれが英語でプレゼンテーションしました。学生たちは、学術的に高度な地点を目指し、それを英語で伝えることの難しさをひしひしと感じ、帰国後は授業や演習を通じて経済学の知識を深め、語学の能力を高めたいという意欲をもちました。

国立高雄第一科技大学

日台のプレゼンテーションが交互に行われていくなかで、2つの面白い発見がありました。一つは、両国の経済における異質性です。学生にとっては就職活動の慣習の違いが最も印象的な違いでした。二つめは、共通点です。例えば、長時間労働の是正は両国共通の課題であり、現時点で構想・実行されている解決策を伝え合うことによって別の切り口からの解決策を考えるきっかけがうまれました。また、個別の企業や経済全体の競争力を高めるために、異なる価値観や文化をもつ人とコミュニケーションをとることで新しいアイデアを創造する能力が求められるようになってきました(ただし、台湾ではその傾向が日本よりずっと強いです)。本学学生も高雄第一科技大学の学生も、この異文化間のワークショップそのものがその能力を高める場になっていること、今後も意識してそうした環境に飛び込んでいく必要があることをはっきりと自覚していました。

国立高雄第一科技大学での英語でのプレゼンテーションの様子 国立高雄第一科技大学での英語でのプレゼンテーションの様子

国立高雄第一科技大学の学生との交流の様子

学術的に高度なワークショップを成し遂げたあと、両校の学生は、レストランで楽しく交流を深め、そのまま高雄市街を見学しました。全力を使い果たした学生たちは、12月23日早朝、高雄国際空港から飛び立ち、関西国際空港に戻りました。

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学生たちは、本プログラムが提供するさまざまな状況に対応するなかで、潜在的な能力を(突然!)発揮したり、短期間に飛躍的に成長しました。この一週間でどの学生にも参加者の注目を集める光輝く瞬間が訪れたことが、その証です。

記事・写真提供 : 経済学部 北川 亘太 助教

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