学部概要

統計データから学ぶ

データ分析から浮かび上がる事実を読み解く。

経済学部経済学科 3年次生柳川 鈴佳 柳川 鈴佳さん
トマ・ピケティの著書を研究するなかで、資本主義の限界を痛感しました。

高校生のころ、授業内で日本の空き家問題について研究する機会があり、地元の鳥取県にどれだけの空き家があるのかを調査したことがあります。国土交通省のホームページからデータを集めたところ、その数の多さはもちろん、放置による倒壊の危険性や、補修維持・解体するのに莫大な費用がかかることなど、政府の経済的介入がなければ解決できない現状を知って驚きました。そこから「経済」の重要性に目を向けるようになり、経済学部を志しました。

1年次の「経済学ワークショップⅡ」は、統計に興味をもつきっかけになった授業です。国内総生産(GDP)や失業率など政府が公開しているデータベースを情報源として、自分が好きなテーマで分析を行います。日本人の平均年収を調べた際は、一部の高所得世帯が平均値を著しく引き上げており、さらに正規社員と非正規社員との間で大きな収入格差があることに衝撃を受けました。統計データの分析から浮かび上がる事実が興味深く、その面白さにより一層のめり込むようになったことを覚えています。

2年次からは統計・情報処理専修に進み、片山ゼミに所属。前述の経験から、ゼミではトマ・ピケティの著書「21世紀の資本」を研究するグループに入り、その内容をみんなとディスカッションしながらまとめて発表しました。トマ・ピケティは18世紀にまでさかのぼって20カ国以上の税務データを集め、貧富の差の拡大や、一部の超富裕層に対する富の集中、現状のままでは格差の是正が難しいことなどを実証しています。この本の研究を通して、「資本主義の限界」を知るとともに、私たち一人ひとりが社会の仕組みや経済体制の在り方を考え直していく必要性を感じました。

私が片山ゼミを選んだ理由の一つに、先生が統計・情報処理だけではなく、マーケティング分野にも精通していることがあげられます。普段、スマートフォンでネットサーフィンをしているときに、自分が興味のある分野の広告がバナー広告として出てきたり、一度訪れたホームページの広告がページ移動した後も追いかけて表示されたりと、その仕組みに以前から関心がありました。そこで、卒業研究ではディスプレイネットワークなどのインターネット広告がマーケティングにどのような影響を与えているのかを、先生に助言を求めながら考察していく予定です。これまで培ってきた統計分析のスキルを駆使し、実りある研究にしたいと考えています。

KEYWORD
トマ・ピケティ

経済的不平等の専門家であり、富の分配を唱えた著書「21世紀の資本」が近年話題となったフランスの経済学者。この本でトマ・ピケティは、経済成長率が今後は世界的に低下していくと予想しています。長期的な視点から、資本の蓄積と経済成長率がどのような格差を生み出すのか、過去から現代までの経済事象を踏まえながら議論を展開しています。

私を伸ばす3つの講義
  • 計量経済学入門

    図やグラフを描いたり、簡単な計算を行ったりしながら、統計の基礎となる計量経済を学びます。毎回の授業で小テストがあるので、自分の理解度を把握しながら着実に知識が身につきました。

  • 経済情報処理論

    パソコンを用いながら、相関分析や回帰分析といったデータ分析手法について学びます。元々私はエクセルが苦手だったのですが、この授業を通して操作スキルが向上し、弱点を克服することができました。

  • 経済情報処理演習

    経済情報処理論からさらに発展させた内容の授業です。コンビニの売り上げといった既存データを題材に、その特徴をつかみ、自分なりの解釈を加えて統計処理する方法を実践的に学べます。

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