後藤 健太 ゼミ

  • 国際経済コース
  • 国際経済専修

ゼミの内容について

ゼミでは、2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals, SDGs)」の実装化のための政策提言「SKIMAプロジェクト」を実施しています。21世紀に入ってから顕在化した世界の開発・発展課題は、経済・社会・環境のすべての側面を考慮に入れながら克服することが急務となっています。これまで開発・発展問題は所得水準の低い国に独特なものだと考えられてきましたが、それは今や少子高齢化や地方の衰退、さらには格差拡大といった形で日本の課題としても認識されるようになりました。

こうした状況において、ゼミではまずSKIMAプロジェクトを実施するために必要な基礎的知識を培い、そのうえで具体的な政策提言を鹿児島県で行います。
具体的には、鹿児島の現地企業や農業従事者、さらには行政組織などへの聞き取り調査を中心としたフィールドワークによる1次データの収集を行います。そして、それらデータを分析して政策パッケージにまとめ、現地でのステークホルダーに向けて提言します。

ただしSKIMAプロジェクトの年度毎の具体的内容や提言先については、現地での訪問・調査の実施可能性やその他諸条件により、変更になることもあります。

ゼミ活動で大切にしていること

SKIMAプロジェクトは、大学の枠を超えた本気の政策提言プロジェクトです。これまでの多くの政策が克服できなかった難しい課題に対して意味のある提言を行うためには、確かな技術・知識と、豊かでオープンな発想と熱い気持ちを持ち、ゼミの学生が主体的に「考動」することが基本となります。そのため、自ら率先して動けるような人が必要となります。

SKIMAプロジェクトを2015年度に始めて以来、ゼミの先輩方から脈々と受け継がれてきたこの流れを受け継ぎ、自分たちの未来を自分で切り拓く気持ちで臨んでほしいと思っています。そのように過ごす密度の高い大学生活は、今後の人生において大きな財産となるでしょう。ゼミとは先輩・後輩のつながりを大事にすることで一貫性と継続性を発揮し、何よりも同期の仲間と協力しながら切磋琢磨する場である、と考えてください。

ゼミの進め方や卒論のテーマ

ゼミの前半では、関連する資料や本から最低限必要な基礎的知識の獲得を目指します。また、2年生の春休み期間中に、鹿児島における1週間程度の現地調査を実施予定です。そこで得たデータを、3年生の春学期と夏休み期間を通じて政策にまとめ挙げることを目標とします。
また、例年12月に明治大学・埼玉大学・岡山大学と本ゼミでインターゼミ(1泊2日)を実施しています。ここでは、他の大学生との研究発表大会や議論を通じた交流ができます。

卒業論文(卒論)に関して、これといった決まりはありません。ただし、多くの学生が(日本・海外を問わず)自分たちの興味のある課題に対して仮説を設定し、自らデザインした調査票に基づいた調査を実施し、これを分析するタイプの研究を卒業論文としています。具体的には「インドにおける日系企業の人事政策の課題」や「ラオスの小学校教育における少数民族言語の扱い」というのもあれば、「吹田商店街の活性化」に関連したようなものもあります。基本的には先行研究に照らして意味のある仮説が設定でき、一定の分析手法を用いて結論がでるようなものであれば、卒業論文として成立すると思います。

ゼミ生からのメッセージ

SKIMAプロジェクト第4期(ゼミ)代表 久保田さくら
貧困・格差・労働生産性の低さなど、途上国が抱える課題は日本の地方にも当てはまります。私たちは国際的な視点から、SDGsの主流化・実装化を通じて地域が抱える課題を解決し、地域経済を活性化させるための政策提言プロジェクトを行ってきました。大学を超え、自治体や企業を巻き込んだプロジェクトであるため、一切の妥協なく、ゼミ生一丸となって目標達成に努めました。将来は、この経験を活かして国内外の地域格差を是正し、社会の持続的な発展に貢献していきたいです。

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