キャンパスライフ

商学部・商学会共催の学術講演会〔12月11日 樋口友夫氏〕を開催しました!

 

 関西大学商学部・商学会共催の商学部学術講演会が2017年12月11日(月)4限に開催されました(於:千里山キャンパス第2学舎F402)。講師は株式会社天彦産業代表取締役社長樋口友夫氏で、講演テーマは「会社の発展は社員の幸せからー社員第一主義経営のすべてー」でした。

 樋口氏は1875年創業の天彦産業の5代目社長であり、2005年に就任以来、「三方よし」を経営方針として掲げ、経営改革に邁進されてきました。とくに顧客に接する社員のやり甲斐なくして会社は存続しないと考え、社員の自己実現を図る活動を開始され、2008年に組織した女性のチーム「TWS(天彦ウェブセールス)」では、語学力の高い女性によるインターネットを活用した海外顧客戦略を展開し、売上比率を倍増させました。こうした活動が評価され、2011年に大阪市きらめき企業賞、2013年に「ダイバーシティ経営企業100選」、2015年に大阪市女性活躍推進事業のリーディング・カンパニーに認定されています。

 講演では冒頭、娘さんが関西大学の卒業生であることや卒業生も入社されていることをお話しされ、親しみをもって講演を始められました。まず天彦産業が従業員37名(うち女性10名)、売上高38億円の特殊鋼・ステンレス・シリコロイの素材販売・加工品販売を主たる事業とした中小企業ではあるが、142年の歴史を重ねてきていることを動画でもって紹介されました。142年の歴史的な歩みでは何度かの倒産の経営危機を乗り越えて、今日のような会社に発展してきたことをわかりやすくお話しされました。同社は経営理念として同社発祥の地である近江商人の「三方良し(売り手良し・買い手良し・世間良し)」をベースに「社員第一主義経営」を掲げ、経営を進めてこられました。

 とくに講演では従業員とその家族とのコミュニケーションを大事にされ、社員の「委員会活動」や「国内外の研修旅行」、「天晴れカーニバル」など様々な活動を展開し、「家族主義経営」を実践されてきたことをお話しされました。女性従業員の活動が活発なのも同社の特徴でいろいろなマスコミでも取り上げられてきたそうです。さらに坂本光司氏の『日本でいちばん大切にしたい会社5』で同社の紹介がなされたことにより、一層注目を集めるようになってきました。なお講演の最後に同書5冊を講演出席者による「じゃんけんゲーム」によって勝者の学生5名に進呈されました。

 講演終了後の質疑応答の時間では、学生諸君だけではなく、講演に出席された教員の方からも質問がなされましたが、樋口社長から丁寧な説明がおこなわれました。学術講演会には150名近くの学生が出席し、天彦産業の長い歴史と「社員第一主義経営」を語る樋口社長の熱意を感じながら、聞き入っていました。本講演会はこの時間帯の講義科目である管理会計論と連動する有意義な学術講演会でした。 

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講師:樋口 友夫氏

【記事提供 : 商学部 水野 一郎 教授】

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