KANSAI UNIVERSITY

化学生命工学部

学びのスタイル

理工学研究科 化学生命工学専攻
博士課程前期課程 2017年3月修了
木村 淳吾

研究テーマ

鉄ナノパーティクルを用いたO-アリール化反応

レアメタルに代わりうる鉄ナノ粒子を触媒に使い、より少ないステップで、環境に優しい化学合成を。 レアメタルに代わりうる鉄ナノ粒子を触媒に使い、より少ないステップで、環境に優しい化学合成を。

大洞先生の授業を受けて、有機化学、なかでも化学反応を促す機能をもつ触媒への興味が高まりました。現在、産業界ではレアメタル(希少金属)が触媒としてよく使われていますが、もし安くて豊富な鉄が使えれば、歓迎されることでしょう。鉄が触媒として十分な活性を示すには、ナノサイズにして表面積を大きくする必要があります。私の研究では、作り出した鉄ナノ粒子を触媒として原料に加え、医薬品の有効成分などになりうるファインケミカルを合成。よりローコストで、副生成物が少なく、環境に優しく、少ないステップで合成が可能となるよう、触媒の性能を上げることが目標です。研究室ではもともと2種類の鉄ナノ粒子で実験していましたが、私が好奇心から複数の新種を作り出し、8種類に増やすことで、実験の選択肢を広げました。先生が新しい挑戦を応援してくださるので、のびのびと力を試せます。就職先は化学系メーカーです。ナノ粒子触媒を作る技術で培った経験を生かし、化学の力が社会に役立つように、意欲をもってトライしたいです。

工夫とアイデアで、達成困難なことの実現を。自分自身の手で、化学の面白さを実感できます。

失敗しながらも自らの手で実験し、一見達成困難なことを工夫とアイデアで実現させるのが化学の面白さです。学科では、有機化合物、医薬品、先端バイオ材料、金属材料、高分子化合物などをキーワードに、幅広いテーマで研究しています。いかに効率良く環境にも配慮できるか、考える力や知恵を発揮することが重要です。大学の学びは進化しています。教科書の内容を変えるような研究に挑んでください。

化学・物質工学科
大洞 康嗣 教授

  • ※この学びのスタイルは2017年度のものです。

理工学研究科 化学生命工学専攻
博士課程前期課程 2年次生
野口 貴史

研究テーマ

細胞接着挙動を制御可能な光応答性ポリマーフィルムの創製

細胞をコントロールできる機能を狙って合成。最先端の研究結果を世界で最初に確認できます。 細胞をコントロールできる機能を狙って合成。最先端の研究結果を世界で最初に確認できます。

高分子フィルムのパターン形成(左)
その表面を用いた細胞パターニングに成功(右)

私が所属する研究室では、固体と液体の中間的な性質をもつ高分子ゲルの研究を行っています。そんな中、私の研究対象は高分子フィルム。高分子ゲルと同様の機能で、しかも水分は含まないという特徴があります。扱う素材や条件を変えて合成を行い、光を当てたときに生じる形状変化を測定装置で確認し、望む位置と硬さでマイクロレベルのパターンをつくる機能を追求しています。こうした機能が役立つのは、主に医療分野。細胞は、硬さの違いにより接着挙動を変化させることが知られているため、この機能を用いると細胞をコントロールすることができます。そのため、細胞挙動の解明や、今後は人工臓器の開発にもつながるかもしれません。この研究を学会で発表したところ、ベストポスター賞を受賞しました。発表に向けて説得力のある説明を考え、どんな質問にも対応できるようにも準備。こうしたプロセスを経て、さまざまな人に研究結果について理解を促す力を培いました。高分子フィルムによって思い通りに細胞を整列させた細胞パターンは、最先端の研究成果であり、それを世界で最初に顕微鏡で確認できることに喜びがあります。

化学は、頭に描いたことを実現する楽しみに満ち、既存の常識を覆す可能性を秘めています。

野口さんが研究している高分子フィルムは、ものづくりのシステムを一変する可能性のある全く新しい材料。化学は「こんなことできたらいいな」と頭に描いたことを実現できる可能性に満ちています。他にも研究室では、世界的に注目されているスマートゲルなどのユニークな材料開発に取り組んでいます。本人にはおもしろく、社会貢献力も十分。世界の人があっと驚く、夢のある研究の楽しみを一緒に味わいましょう。

化学・物質工学科
宮田 隆志 教授

  • ※この学びのスタイルは2016年度のものです。

理工学研究科 化学生命工学専攻
博士課程前期課程 2年次生
道姓 宏章

研究テーマ

カルコゲン架橋したL字型非対称分子の合成と集合体構造

自在に曲げられるディスプレイを実現する新しい有機半導体分子の合成に挑戦しています。 自在に曲げられるディスプレイを実現する新しい有機半導体分子の合成に挑戦しています。

現代人の生活に欠かせない携帯端末やPCのディスプレイなどには、無機物の半導体が使用されています。しかし、無機半導体は、製造時に高温プロセス(300-1000℃)が必要で高コストであり、また、大面積化が困難であるという問題を抱えています。そこで私たちの研究室では、有機物を半導体(有機半導体)に用い、それを有機溶媒に溶かして基板の上に塗る、低温プロセス(室温から60℃以下)で大面積化が可能な材料を採用しています。これによって、軽く、柔らかく、自由自在に折り曲げられるデバイスを低コストで開発することが可能となります。私は、有機半導体として性能が高く、またこれまで以上に有機溶媒によく溶ける新しい分子設計およびその分子の新規合成法の研究に3年間取り組んできました。試行錯誤しながらさまざまなパターンの分子を合成した結果、分子骨格をL字に曲げることで、塗布プロセスに適し、半導体としての性能を併せもつ分子を合成することに成功しました。共同研究先の研究室で実際にデバイスを作製・測定を行い、狙い通りの分子を創出した喜びを実感することもできました。これからも、よりよい分子を作るために研究を進めていく予定です。

分子設計を通じて、世界で初めてのモノを作れる研究室です。

私たちは今、スマートフォンやタブレットは板のような形をしているものだと考えています。しかし20年後には、曲がるディスプレイや、服のように着るパソコンが当たり前になるかもしれません。分子設計・合成は、テクノロジーの進化に貢献することができる研究分野です。世界で初めてのモノを作るやりがいを味わいたい人は、ぜひ研究室の扉をたたいてください。

化学・物質工学科
矢野 将文 准教授

  • ※この学びのスタイルは2015年度のものです。

理工学研究科 ライフ・マテリアルデザイン専攻(現 化学生命工学専攻)
博士課程前期課程 2年次生
塩見 大樹

研究テーマ

溶融電解用の新しい炭素質陽極材料の開発

地中に豊富に存在する金属の効率的な利用法を研究しています。 地中に豊富に存在する金属の効率的な利用法を研究しています。

自動車、航空機、ビルなど、構造物を支えるために現在よく使われているのは、鉄やアルミニウムです。これらは地殻中に酸化物として豊富に存在し、古くから利用法が確立されてきました。一方、金属のなかでもマグネシウムやチタンは、存在量は多いのですが、今の精錬プロセスでは品質面や価格面に問題があるため、あまり利用が進んでいません。研究室では、金属塩の塊を数百度の高温で溶かして電解する「溶融塩電解」という方法を用いて、これらの金属の効率的な製造法の開発に取り組んできました。そのなかでの私の課題は、マグネシウムを作る溶融塩電解の過程で、環境負荷が大きいCO2ではなく、O2を出すような炭素の陽極材料を開発すること。ダイヤモンドを使えばCO2が出にくいことはわかっていますが、別の構造の炭素を使って試行錯誤しています。反応機構について仮説を立て、実験を繰り返すうちに、どういう材料を使うとどういう反応が起きるか、予想がつくようになってきました。それとともに、構造が違うと性質が大きく異なる「炭素」という元素に、大きな魅力を感じるようになっています。

さまざまな化学的手法を使って純粋な物質の「分離」に挑んでいます。

私たちの研究領域は、いろいろなものが混じっている物質から、限りなく純粋に近い金属を効率よく取り出すプロセスを考える「分離工学」。溶融塩電解はその手法の1つで、目的の金属が陰極で得られるのと同時に、陽極では気体が発生します。塩見さんの研究は陽極反応をうまく制御し、廃棄物の発生や装置の損耗をコントロールするのが目的であり、効率的な製造プロセスの開発には欠かせないものです。

化学・物質工学科
竹中 俊英 教授

  • ※この学びのスタイルは2014年度のものです。

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