化学生命工学部

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理工学研究科 中村 潤平さんが第八回低温・氷温研究会において発表優秀賞を受賞

氏名

中村 潤平

所属

理工学研究科 化学生命工学専攻 生命・生物工学分野(食品化学研究室)

受賞年日

2020年02月29日

大会・団体名

第八回低温・氷温研究会

受賞名

発表優秀賞

研究テーマ等

食肉の熟成に関わるプロテアーゼ類の−1℃および+4℃での活性の違い

賞の概要

 氷温とは、0℃以下から氷結点までの未凍結温度領域を指す。この温度領域での食品貯蔵は一時貯蔵に利用される冷蔵貯蔵よりも品質保持時間の延長、旨味成分の増加、有害微生物の減少などの有用効果が報告されている。
 対象となった研究の内容を以下に示す。本研究では、氷温(-1℃)およびチルド(+4℃)熟成中の遊離アミノ酸および総ペプチド量の増加、さらにこれらの生成に関わるカテプシンL、BおよびHとアミノペプチダーゼCおよびHの氷温(-1℃)およびチルド域(+4℃)での活性の相違について評価した。氷温区での総遊離アミノ酸の生成速度は、チルド区と比較して、72%であった。これまでの研究で、氷温熟成中の一般生菌数の増殖速度は、チルド熟成と比較し、50%程度に抑制されることを確認している。氷温熟成下でのカテプシンL、BおよびH活性は一般生菌数の増殖抑制率よりも低い結果となった。また、アミノペプチダーゼCおよびH活性は一般生菌数の抑制率よりも高かった。これらの結果から、氷温熟成中の遊離アミノ酸量の生成速度はアミノペプチダーゼCおよびH活性から説明することはできなかった。
 発表の場である低温・氷温研究会は氷温学会という氷温技術の応用をめざす会員数200名程度の学者の集まりの下部組織で、主に学生が研究発表を行うものである。今回の研究会は発表件数が8件であり、その中で最優秀の発表と認定された。

指導教員

福永 健治

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